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[WBS] 「現金が消えた」国!中銀は電子通貨を発行!?

2017年1月6日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

スウェーデン

北欧、スウェーデンの首都ストックホルム。

街を歩くとホームレスの男性が道行く人に雑誌を販売していました。売り上げの半分がホームレスに入る仕組みです。

早速、豊島晋作キャスターが購入してみると、

50クローナと入力してくれ。

支払いはスマートフォンのアプリで行います。

Swish(スウィッシュ)というアプリで相手の電話番号などを入力すれば銀行口座を通じたお金のやりとりができます。

ホームレスの男性は、

みんな現金ではなくスウィッシュを使っている。

Swish(スウィッシュ)

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スウィッシュはスウェーデンの6つの銀行が共同で立ち上げたシステムです。

その手軽さからスウェーデン国民の半数以上が使っているとされています。

利用者は、

とても便利で、友達にお金を貸したり借りたりする時に使っている。

現金は1ヶ月に1回ぐらいしか使わない。

スウェーデンの人々はほとんど現金を使いません。町中にある青空市場でもクレジットカードやスウィッシュでの支払いがほとんど。

国内でのお金のやり取りの内、こうした電子決済の割合は全体の98%、つまり現金の使用はわずか2%です。

また1,600ある銀行の店舗の内、900店舗はもはや現金を置いていません。

あるカフェではレジで現金を使おうとすると、

現金は受け取っていません。支払いは全てカードでお願いします。

現金はお断りです。

この方が安全、お金に触らないので衛生的です。お金を数える手間もないから仕事は楽です。

キャッシュレス化が急速に進み、現金を狙った強盗などの犯罪は減っているといいます。

アバ・ザ・ミュージアム

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ちなみにスウェーデンを代表するアーティスト、アバの歴史を展示するミュージアム。

楽曲「Money Money Money」は有名ですが、入場料の支払いに現金は使えません。

教会

さらに教会を訪ねると、

信者の皆さんが寄付をするための機械。クレジットカードの差込口も付いています。

教会への寄付には、あのスウィッシュも使えます。

教会の担当者は、

現金による寄付は全体の1割にすぎません。

「神様は支払い方法は気にしない?」

そうです。神は様々な方法を受け入れます。

クローナ紙幣

一方で今やほとんど使われなくなった紙幣、スウェーデン・クローナを発行しているスウェーデン中央銀行を訪ねました。

ナンバー2のセリシア・スキングスレー副総裁に話を聞くと、

私も紙幣よりカードを使います。便利で効率的、ATMに並ばなくていい。もはや社会は紙幣を使わなくなっています。だから私たち中央銀行も新しいタイプのお金、例えば「イー クローナ」といった電子通貨を発行することを検討しています。

世界の中央銀行として初めて紙幣ではない電子通貨の発行を検討しているといいます。

現金を使わない国、スウェーデンはお金のあり方をさらに変えようとしています。

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