老舗ベーカリーが作る格安パン。
その安さのヒミツに迫ります。
鈴木ベーカリー
[blogcard url="https://twitter.com/suzuki_bakery"]
東京・板橋区。

住宅街に現れた行列。
お客様のお目当ては…
あれ50円。安いじゃない。
安いですね。

めちゃくちゃ安い。1個40円からある。

ジャムパン、チョコチップメロンパン、バニラボール、メープルカスタード、ツナパン、ビーフコロッケパン、チョコサンドクロワッサン。

たくさん食べられる。おいしいから。

安くてたくさん食べたくなる行列のできるパンの正体とは?

格安パン
パンを作って43年の老舗、鈴木ベーカリー。

多い日には20人から30人が並びます。

ホンマに安い。80円とか。

普通このパンなら150円~210円くらい。

人気の理由はなんといってもその安さ。
クルミパンやレーズンパンなど、ほとんどが50円以下の格安パンです。

焼き鳥の串が1本まるまる入った変わり種パンは120円。

さらに餅が入った「ごまもちイリごまあんぱん」も130円です。

たくさん買った。

4人家族ではないくらいの量。

その安さからお客様のほとんどが1人で10個以上購入していきます。
卸業
この格安パンはどのように作られているのか?
工場を覗いてみると…
わずか12坪。

一見、どこにもあるベーカリーのようです。
鈴木ベーカリーの鈴木敬利さん、
今、高級食パンとかはやっている。

うちは毎日食べても飽きないパンを作っている。

こだわりは保存料や乳化剤などを一切使用しないこと。

歯ごたえの良いパンを目指しています。
鈴木さんが配達に出掛けるというのでついて行くと…
着いたのはハンバーガーショップ。

これは卸で持っていくパン。

実は卸が本業。

これはハンバーガー屋さんに持っていくパン。

鈴木ベーカリーは飲食店などから注文を受けてパンを売る卸が本業。

およそ80の取引先にパンを卸しています。
グッドマンチーズのオーナーは、
お客様からおいしいという声が聞こえるのが大きい。

これからもずっとお付き合いしたい。

安くできる理由
それにしても卸として引っ張りだこの鈴木ベーカリーが小売で安くできるのはなぜなのか?

これが卸用の生地。ここから店売り用に少し切り取って店で販売する生地をもらっている。だから安く提供できる。

卸用のパンを作るついでに小売用も作ることで材料費と人件費を抑えられるといいます。

こうして格安パンが可能になったのです。
弱点
しかし、このついでに作るシステムには弱点が…

これで卸が終わったので、これから店売りのパンを作る。

頑張って作る。昼に間に合うように。

小売用のパンが作れるのは本業の卸が終わってから。
このため開店時間は卸の作業しだい。

品揃えは日によりまちまちです。

卸あっての小売り。本業をおろそかにする訳にはいかない。

それでも小売りパンを作り続けるのには鈴木さんのある思いが…
住宅街で商売させてもらって、朝早くから配達で車停めて大騒ぎしている。少しでもその恩返しで。

卸が頑張れる限り安く提供していきたいと思っている。
