日本のある商品の輸出額の推移ですが10年で10倍に増えています。

実は国産ウイスキーの輸出額です。
順調にウイスキー市場は成長を続けていますが現場を取材するとある異変が起こっていました。

株式会社串カツ田中
[blogcard url="https://kushi-tanaka.com/"]
午後6時過ぎ、都内の串カツ田中は大勢のお客様で賑わっていました。

お客様の多くが飲んでいるのはハイボールです。

中でも人気なのが…
「飲み物何にしますか?」
ジムビームハイボールで。

バーボンのジムビームを使ったビームハイボールです。

めちゃおいしい。ジムビームハイボール大好き。

口当たりが甘い。

人気の理由は美味しさだけでなく1杯370円という価格。

開店当初からあるウイスキーの角を使った角ハイボールよりも20円安いのです。

こちらの店では5年前にジムビームのハイボールを導入。

現在では角ハイと人気を二分する存在に成長しています。
サントリースピリッツ株式会社
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2014年に買収したジムビームが絶好調のサントリー。

しかし1月30日に発表したのは…
サントリースピリッツのウイスキー事業部、鳥井憲護部長、
国内外ともに山﨑を愛するお客様。

山﨑をまだ飲んだことがないお客様にも興味を持っていただけるよう、これを発売できたことをうれしく思います。

サントリーが誇る国産のシングルモルトウイスキー「山﨑」の55年物。

55年以上熟成させた希少な原酒だけを使い濃厚な果物のような香りや甘く芳醇な余韻を楽しむことができるといいます。

価格はなんと300万円。

サントリーが過去に発売したウイスキーでは最高額ですが、それでも販売には自信があるといいます。
しかし、
100本しか届けられない心苦しさがある。

原酒には限りがあり生産量は増やせないといいます。

また国産ウイスキーの人気の高まりを受け、サントリーは2年前「白州12年」と「響17年」の販売を休止。

国産品は入手が困難になりつつあります。
多くの方に楽しんでもらえると思うので一生懸命供給を増やせるよう努力している。

ガイアフロー株式会社
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そんな国産ウイスキーの現状を変える可能性を秘めた取り組みがいま注目を集めています。

2016年に立ち上がったガイアフロー静岡蒸留所。
ガイアフローの中村大航社長、
これはウイスキーの蒸留器ポットスチール。

中でまきが燃えている。

これは世界で唯一ここにしかないやり方。

社長の中村さんは一般的な水蒸気を使った蒸留ではなく釜にまきを焚べたじか火での蒸留にこだわってきました。

使っているまきは地元の間伐材です。強い火力を使うことでより香りが強いものができるといいます。

さらに、
静岡の杉を使った世界で唯一のタンク。

杉の独特の風味が加わり世界でここでしか作れない味わいが出るといいます。
地元の林業の盛んな地域の特色をウイスキーにいかしたいと思い、あえて地元の杉を使ってつくった。

一般的なウイスキーの熟成期間3年を経て初出荷の時期を迎えようとしています。

実はいまこうした小規模生産で特徴のあるウイスキー、いわゆるクラフトウイスキーが増加しています。
特に2016年以降に一気に増加。
その数は4倍になりました。

国産ウイスキーを求めるお客様への供給体制が整ってきたのです。
こちらの蒸留所には早速見学に来る人が…
いいウイスキーを試すため、みんなでギリシャから来た。

ヨーロッパでも日本のウイスキーは手に入りにくくなっている。

いいウイスキーを楽しみにしている。

実は彼らはバーテンダーやシェフ。入手困難な日本のウイスキーを探すため静岡まで来ました。
「室内の壁や床に木材を使っているのは飾り、それとも温度管理のためか?」

室内の環境は発酵には重要で酵母が木材に住みついているといわれている。

独特なウイスキーのつくり方に興味津々です。
そして気になる味は…
甘い香りと力強さがある風味、なめらかな舌触りがいい。

昔ながらの作り方と良い素材にこだわっていて、その結果いい製品に仕上がっている。

早くも海外からの注目を集めていますが、中村さんはしばらくは国内向けの販売をメインにしていくといいます。
ようやくウイスキーを販売できるところまでこぎつけたので1つの新たな選択肢としてお客様に「新しい蒸溜所のウイスキーも試してみるか」と言ってもらえたらいい。
