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[WBS] 緑茶市場に大型ルーキー!天然水ブランドで若者狙う!

2019年3月19日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ペットボトルの緑茶の市場が大きく変わるかもしれません。

ペットボトルの緑茶の主要ブランドです。

トップは伊藤園の「お~いお茶」。

去年、8,990万ケースを販売して2位以下に大きな差をつけています。

次いで「綾鷹」、「伊右衛門」、そして「生茶」と続きます。

緑茶飲料の市場を見てみると消費者の健康志向などを追い風に拡大が続いていて、去年は過去最高を記録しています。

そして、3月19日にある有力ブランドから新たな緑茶飲料が発表されました。

成長市場で各社の競争が激しくなる中、緑茶飲料のシェアを変えることになるのでしょうか?

サントリー食品インターナショナル株式会社

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天然水グリーンティーでございます。

サントリーが3月19日に発表したのはミネラルウォーターで有名な「天然水」ブランドの緑茶飲料「サントリー天然水 GREEN TEA」。

天然水ブランドは去年、日本コカ・コーラの「ジョージア」を抜き、日本で一番売れる飲料ブランドになりました。

その飲料ブランドの巨人がついに緑茶を出したのです。

サントリー食品インターナショナルの柳井慎一郎常務執行役員は、

ストレスフリーでごくごく飲める新感覚の緑茶を実現した。

色は鮮やかなグリーン。

今までになかった緑茶飲料を開発したといいます。

実際、飲んでみると…

緑茶の香りが立ちますね。緑茶特有の苦味とか渋みが全然感じられなくて後味スッキリしています。

しかし、サントリーの緑茶といえば「伊右衛門」。

緑茶飲料の市場では伊藤園の「お~いお茶」に続いて長年2位につけていましたが去年、日本コカ・コーラの「綾鷹」に抜かれて3位に。

今回の「サントリー天然水 GREEN TEA」が加わることで共倒れにならないのでしょうか?

「伊右衛門と天然水のグリーンティーでパイの奪い合いは?」

一部あるかもしれないが、この商品で狙っているのは非急須世代。

この人たちの特徴は緑茶だけを飲んでいるのではなく、ブレンド茶、麦茶など気分で飲み分けている。

ターゲットは急須でお茶を飲まない20代から30代だといいます。

非急須世代

実際、若い世代は緑茶をどうやって飲んでいるのでしょうか?

「緑茶はペットボトルと急須、どっちで飲む?」

ペットボトル。

僕もペットボトル、急須では飲まない。

茶葉が家にない。急須もない。

味がいいからと急須にしようとは思わない。手軽に飲めるペットボトルがいい。

20代から30代の50人に聞いたところ、ペットボトルで飲む人が圧倒的に多い結果に。

さらにこんな意見も…

緑茶は夜飲むと深く眠れなくなるので、しっかり寝るために昼過ぎるとハーブティーを飲む。

ジャスミンティーが好き。さっぱりしている。

「普段、何を飲む?」

水。

水が多い。

水かお茶だったら水をとる。

そもそも、緑茶をあまり飲まないといいます。

実際に伊右衛門の購買層を見てみると40代から60代が全体の3分の2を占めています。

さらに若い世代をどう取り込むかが課題になっているのです。

開発現場

では、若い世代を狙った新たな緑茶はどのように開発されたのでしょうか?

商品開発部の小林真一さん。

実は伊右衛門の開発リーダーも務めています。

今回、若者ウケするお茶を作るためには味わいの調整が重要だったといいます。

通常の緑茶は少し苦み・渋みが強くてなかなか飲みにくいという人がいたので低温抽出製法などを用いている。

温度の高いお湯でお茶をいれる場合、渋みの強い成分が多く出てしまいますが、低温でいれると渋みを抑えることができるのです。

高温と低温でいれたお茶を飲み比べてみると…

星佑紀記者、

(高温でいれたお茶)苦いですね。舌の上に残る渋さがあります。

(低温でいれたお茶)スーッと入っていきます。すごく飲みやすいです。

さらに、

清れつで軽やかな緑茶を提供するにあたり色も非常に大事だろうと。

緑色の液色を維持するのが大変だった。

今回、特にこだわったのが透明な緑色。

一般的に緑茶のペットボトル商品は加熱殺菌という工程が必要になりますが、緑色の色素であるクロロフィルが熱に弱いため劣化して褐色化してしまうといいます。

それを防ぐため、今回サントリーでは酵母エキスを加えることで淹れたての緑茶に近いクリアな緑色を維持できるようにしました。

他社の製品と比べてみると見た目の違いはご覧の通り。

この澄んだ緑色は緑茶飲料市場に新たな風を吹かせることができるのでしょうか?

社運をかける。全社をあげて取り組んでいく新製品。

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