消費税の増税後、店で食料品を買って家で食べる、いわゆる中食が注目を集めています。

この中食需要を取り込もうと大手スーパーは総菜を武器に熱い戦いを繰り広げています。名付けて「THEカラアゲ★バトル」。

サミット株式会社
[blogcard url="http://www.summitstore.co.jp/"]
首都圏で114店舗を展開するスーパー「サミット」。

こちらの店の売り上げの多くを占める人気コーナーといえば…

数が豊富です。総菜でもなんでも。

棚いっぱいに並ぶ様々な総菜コーナー。その数およそ300種類。

総菜の8割以上が店内で調理されていて出来たて熱々の総菜が食べられると人気です。

さらにもう一つ理由が…
外食が少なくなると思います。

持ち帰った方がたとえ2円でも積み重なれば大きくなるので。

消費増税に伴い飲食店での食事の税率は10%、一方スーパーで総菜を買って持ち帰れば税率は8%に据え置きされます。

そのため外食を控え家などで食べる中食の需要が増えているといいます。

そこでサミットが力を入れるのが「塩にんにくの若鶏竜田揚げ」。

今年、からあげグランプリの東日本スーパー総菜部門で金賞を受賞した一品です。

種類の違う唐揚げ粉を2回まぶすことでサクッとした食感を持つ専門店顔負けの薄い衣のカラアゲを実現しました。

おいしいです。

肉も大きくジューシーでカラッと揚がっている。

からあげ大好き。他の店と比べておいしい。

しかし、その上の最高金賞を受賞したカラアゲもあるといいます…

株式会社ライフコーポレーション
[blogcard url="http://www.lifecorp.jp/"]
それがライフ。

売り場には堂々と最高金賞のカラアゲが。

ライフでは岩手産のブランド鶏「純和赤鶏」のむね肉を使用。

スーパーのカラアゲはコストを抑えるため海外産を使うことが多い中、素材にこだわりました。

脂身が少ないのに鶏のうま味がしっかりあるのが特徴です。
さらに、
油に入っている時間が長ければ長いほど水分が飛んでしまう。

できるだけ油に入っている時間を短くしている。

揚げてから1度取りだし余熱で中まで火を通す。このひと手間を掛けることで油に入れている時間を1分半ほど短くできヘルシーな仕上がりになるといいます。

そして仕上げの2度揚げ。

しかし、ここまで製法や素材にこだわると当然価格も吊り上がります。

2個で200円台、5個入っていると500円台。一般的な弁当よりも高いという強気の価格設定です。

しかし…
ライフコーポレーションの首都圏総菜部、吉田真也課長、
売上前年比約120%伸ばすことができている。

ちょっと値段は高めだけど、それに見合った商品として提供している。

税率10%の外食より8%の総菜。

ライフは消費増税に備え、総菜コーナーで中食需要を取り込むべく着実に準備してきました。

最も総菜が他社との差別化を図れる部門だと考えているので、それを強化することによって価格ではなく価値をお客様に見てもらって新規顧客を獲得したい。

消費増税初日
中食需要で勝負をするサミットVSライフ。

消費増税初日、書き入れ時の夕方5時の店内を見てみると…

サミット株式会社
まずはサミット。

増税前の駆け込み需要が影響したのかいつもより静かな滑り出しだといいます。
サミットストア鍋屋横丁店の総菜担当者、
売り場見てきたが「ちょこっと海苔弁当」がいっぱいあったのでこれが終わったら、先に箱弁の大きい方が売り場に少ないのでそっちをつくってもらっていいですか。

この日はこれ以上客足は伸びないと判断。総菜づくりは人気商品に絞り確実に売上を稼ぐ戦略に変更します。

店内で製造すると多ければストップして少ないものを追加するのがやりやすい。

株式会社ライフコーポレーション
一方、ライフは…

同じくあまり客足が伸びていません。

そこで急遽始めたのが、
岩手県産の純和赤鶏むね肉のからあげの試食を用意してます。

一番人気であるからあげの試食。

すると徐々に人が集まり始め、中にはこんなお客様も…
ずっと食べたいなと思っていて、ここで食べてそのまま帰っちゃいます。

店内のイートインで食べると総菜でも消費税が10%かかってしまいますが、最高金賞の魅力には勝てなかったようです。


さっぱりしてます。油っぽくない。

「いくつぐらい食べられそうですか?」
2つでちょうどいいけど3つぐらいいけますね。

消費増税初日、取材したサミットの店舗は総菜の売り上げ1割増し。ライフも販売目標を上回りました。
