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[WBS][街ノベーション]外国人客だけじゃない!羽田の狙い[住友不動産商業マネジメント株式会社]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

街をつくる、生まれ変わらせる、新たな取り組みを追うシリーズ「街ノベーション」です。日本の玄関口、羽田空港を中心としたエリアがいま大きく変わろうとしています。政府の水際対策の緩和でインバウンドへの期待が高まっていますが、この地域ではインバウンドだけ頼らない街づくりを進めています。どんな進化を遂げているのか取材しました。

外国人客だけじゃない!狙いは

羽田空港のすぐそば…

住友不動産商業マネジメント
羽田開業準備室
佐々木亮輔室長

ホテルと温浴施設は12月に先行開業。

住友不動産が手がける複合施設「羽田エアポートガーデン」が公開されました。

中垣正太郎キャスター

羽田空港の国際線が発着する第3ターミナルに来ていますが、今年の12月にこの第3ターミナル直結のホテルがオープンするということです。

歩くことおよそ2分30秒。空港直結のホテルとしては国内最大級。部屋の数は1,700以上、屋上には天然温泉も備えています。

さらに来年1月には商業施設やバスターミナルも開業する予定。

もともとは東京オリンピックを見据え2020年4月に開業を予定していました。しかし、新型コロナの感染拡大を受けて開業を延期。従来の予定からおよそ2年、いま開業を決めた理由は…

住友不動産ヴィラフォンテーヌ
桝井俊幸社長

11日から全国旅行支援や水際対策の緩和が一気に進むので、このタイミングだと思い決断した。

日本政府は10月11日から海外からの個人旅行やビザなし渡航を解禁。それに合わせて航空各社も羽田を発着する国際線の増便を計画しています。

今後、期待が高まるインバウンド需要。しかし、狙いはそれだけではありません。

海外の要人なども泊まれるスイートルーム。その狙いはビジネス客です。

施設にはおよそ1,000人が収容できる広いイベントスペースのほか、企業がセミナーなどで使える大きな会議室を用意。

ビジネス利用の外国人客が増えることを予想しています。

住友不動産ヴィラフォンテーヌ
桝井俊幸社長

海外の方も国際会議などできるようなイベントホールを今回つくった。
イベントホールと宿泊が一体となったので営業を進めていきたい。

海外からのビジネス客を狙う動きはほかにも。

先程の羽田エアポートガーデンから車で数分のところにある施設「キングスカイフロント」。およそ70の医療関係の研究機関が集まっています。

こちらは最新のがん治療の基礎研究を海外の機関と共同研究しています。目につくのは外国人研究員の姿。

研究員

インドネシアです。

研究員

バングラデシュです。

およそ3分の1が海外から来た研究員です。

ドイツから来たナタリーさんもその一人です。

ドイツから来日
ナタリーさん

短期留学として8月にきた。
ドイツではできな実験ができる。絶好の機会。

来月には中国から新たな研究員を招くほか、ドイツから講師を招いてセミナーを開きます。海外の優秀な人材を呼び込もうとしているのです。

ナノ医療イノベーションセンター
片岡一則センター長

日本だけでなくアジアのいろいろなスタートアップがここに関心を持っている。
日本に呼び寄せて日本から海外へ、さらに日本で成長する。
気軽に会って気軽に話せて、ネットワークができて、人が動く、これが大事。

さらに…

ナノ医療イノベーションセンター
片岡一則センター長

羽田の対岸に臨床施設が入るという話もある。
基礎研究、レギュレーション、臨床研究、産業化、これが一つの地域で全部できるのは非常に強い。

施設の川向うには増築を進める羽田イノベーションシティがあります。ここには病院ができる予定。医療の基礎研究を実際の治療のため実用化することが期待されています。

もともとこの施設は2020年に一部が開業。訪日外国人客をターゲットにしていましたが、コロナを機に方針を改めました。

鹿島建設
谷口直樹さん

新しい産業やサービスが世界に羽ばたいていく。その機能をここに有することで、アジアを代表するハブ機能としても企業に使ってほしい。
羽田地区と殿町地区(キングスカイフロント)と連携して世界をリードするようなイノベーションシティ拠点にしたい。

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