最近、街中で電動キックボードを見かけることが増えました。楽に移動できて便利な一方、少し不安定なこともあって危険性が指摘されています。
そんな中、日本のバイクメーカーで腕を磨いた技術者たちが安全性を売りにした新製品を相次いで開発しています。キーワードは三輪車です。
バイク技術者が三輪車!独自技術で高まる安全性
都内にあるビックカメラ有楽町店。
店の入り口に設けられていたのはモビリティコーナーです。
ビックカメラ
沖田智枝さん
お客様が目を止める商品を置いている。
こちらの商品は足を止めて見るお客様が見受けられる。
電動キックボードなどは法律の改正で2年以内に運転免許なしで乗れるようになります。
このため市場がさらに拡大すると期待されています。
ビックカメラ
沖田智枝さん
幅広く若い人から年配のお客様まで興味を持ってくれている。
実際にお客様も使ってみたいということで問い合わせが多くなっている。
しかし、手軽さの反面、電動キックボードによる事故も急増。警察は対策を強めています。
そうした中、6月13日にあるベンチャー企業が発表したのは…
ストリーモ
森庸太朗CEO
こちらが「ストリーモ」です。
車輪が3つある電動キックボード「ストリーモ」。
価格は26万円、300台限定の抽選販売です。
開発したのはホンダで15年に渡ってオートバイを担当していた森さん。
2017年に仕事の傍ら自宅のガレージで作業を始め、2021年8月にホンダの社内起業制度を活用して創業。
その第一弾の新製品がこの三輪車です。
ストリーモ
森庸太朗CEO
他社との違いは圧倒的な安定感。
安定感が売りというストリーモ。どれほどのものか原田修佑キャスターがいざ試乗。
原田修佑キャスター
手を離しても全くブレないです。
ストリーモが体の動きに合わせて自動的にバランスを取ってくれるので止まっていても倒れません。
そして肝心の走り心地は…
原田修佑キャスター
緩やかなカーブだと速度を落とさずに走行できます。Uターンも足をつかずに曲がることができます。
多少の段差も…
原田修佑キャスター
倒れない!スゴい!
安定感が抜群で景色を楽しむ余裕もありました。
非常にラクラクと楽しく伸び伸びと運転することができます。
1回の充電でおよそ30キロ走るバッテリーは取り外しも可能。
ハンドルを折りたためば車のトランクにも乗せられます。
これから成長が期待できる電動モビリティ市場。三輪の安定感で勝負に出ます。
ストリーモ
森庸太朗CEO
個人客だけでなく、事業者からも使いたいとの声をもらっている。
事業開発も併せて行っている。
実証実験で培った経験をもとに販売・車両ラインナップ戦略を立て、来年度には欧州・アメリカへの展開を検討している。
即日完売"倒れない"自転車!三輪車で新ビジネス狙う!?
一方、日本を代表するバイクメーカー「カワサキモータース」。
新たな三輪車の開発を進めていました。
カワサキモータース
石井宏志さん
こちらがカワサキモータースが開発している三輪電動アシスト自転車の「ノスリス」。
電動アシストの三輪自転車。大きな特徴は2つの車輪が前側にあることです。
カワサキモータース
石井宏志さん
自転車は前の車輪が滑ったときに転倒することが多いので前を2輪にすると転倒リスクが低減できる。
普通の自転車なら横転の危険性がある段差も前輪が2つあることでこの通り。
さらに車体をこれだけ傾けても倒れません。
去年、クラウドファンディングサイトで100台を販売したところ即日完売。来年春の発売に向け量産体制の準備に入っています。
さらに…
カワサキモータース
石井宏志さん
通常の「ノスリス」よりたくさん荷物を詰める新しい製品。
その安定性を生かし荷物の運搬に特化した物流仕様の3輪車も開発。
実際に米や水など25キロほどの荷物を載せて走行してみると…
西崎悠河記者
重さは多少感じますが安定感はスゴいです。
最大30キロの荷物を積むことができるというこの製品、免許なしで多くの荷物を運べる特徴を活かし、ドライバー不足に直面する物流業界にも販路を広げていきたい考えです。
カワサキモータース
石井宏志さん
自転車のように気軽に扱えて物を運べるのには需要がある。
すごくこの三輪市場は大きくなるのではないか。