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[WBS][白熱!ランキング]「新しい資本主義」でも注目!スタートアップの評価額

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8月10日に第2次改造内閣を発表した岸田総理大臣、看板政策の新しい資本主義で柱の一つになっているのがスタートアップ、新興企業の育成です。スタートアップといえば優れた技術がありながら資金調達に苦労しているというイメージがありますが、すでに相当の評価を受けている企業もあります。白熱ランキングです。

白熱ランキング

岸田総理

スタートアップ5年10倍増を視野に入れた5ヵ年計画の策定。

スタートアップ企業について記者会見でこう語った岸田総理大臣。アメリカではGAFAと呼ばれるITの新興企業などが経済成長の原動力になっていますが日本では起業する人が少ないのが現状です。

そこで今回は直近の株式の発行価格をもとに算出した日本のスタートアップ企業の評価額をランキング。実はスタートアップ企業の事業がすでに身近なものになっているんです。

7位~10位

まずは7位から10位、時価総額が1,000億を超えるいわゆるユニコーン企業が並びます。

7位TBM1,336億円
8位グリーンプラネット1,299億円
9位モビリティテクノロジーズ1,244億円
10位HIROTSUバイオサイエンス1,042億円

TBM

7位のTBMが手掛けるのは…

TBM
山﨑敦義CEO

石灰石という日本で100%自給できる資源を使って神やプラスチックの代替となる新素材「ライメックス」を開発・製造・販売。

独自技術の結晶がライメックス。石灰石が原料で石油を使わないためプラスチックなどに代わる環境にやさしい素材として使われるケースが増えています。

実はこのライメックス、以前番組でも取材していました。

会社の設立は2011年。去年には宮城県多賀城市に新たな工場が完成。素材として加工しやすいようにこれまでより薄く仕上げる技術を開発するなど日々進化しています。

TBM
山﨑敦義CEO

サステナブルな事業がこれから先大きく飛躍してくる。

4位~6位

続いて4位から6位はこちら。

4位スマートHR1,731億円
5位トリプルワン1,641億円
6位スパイバー1,457億円

スパイバー

6位のスパイバーはクモの糸から新しい素材を作り出す企業です。

スマートHR

そして4位が人事・労務ソフトのスマートHR。その事業と強みは…

スマートHR
芹澤雅人CEO

労務や役所に提出するような書類の作成を自動化。
インターネットのテクノロジーを使い効率化する業務をメインに展開。
1つの製品だが他業種、業種や規模を問わず製品を使ってもらえている。

人事・労務の分野は各社とも業務の内容に大きな違いがないため顧客に合わせてカスタマイズしなくてもサービスを提供できるといいます。またリモートワークが広まったことで事業の拡大も進んだそうです。

スマートHR
芹澤雅人CEO

日本の多くの企業がはんこを押すために出社していた。
従業員が入社した時に書類を書いて持っていくのは人の手だった。
出社しなくても役所まで電子申請できることが追い風になった。

1位~3位

トップ3がこちら。

1位プリファードネットワークス3,539億円
2位GVE2,245億円
3位スマートニュース1,981億円

プリファードネットワークス

AI(人工知能)を開発しているプリファードネットワークスが1位。

GVE

2位に入ったのはGVE。どういった事業を行っているのか社長の房さんに聞きました。

GVE
房広治社長

法定通貨のデジタル化を事業の第一にあげている。

各国が研究を進めている中央銀行のデジタル通貨。GVEはそのプラットフォームを開発しています。現在のスーパーコンピューターを上回る速度で複雑な問題を計算できる量子コンピューター、その開発が進むと送金などに使われているシステムはハッキングされる危険性が非常に高くなるといわれています。

そこでGVEは量子コンピューターでも解析できないセキュリティーシステムを開発。安全かつ簡単に送金できるようになるといいます。

将来的に各国でデジタル通貨のシステムに採用されることが目標ですが、まずはネパールでJICA(国際協力機構)とともにスマホを使ったデジタル決済のインフラ構築に動いています。

GVE
房広治社長

GAFAに対抗できるプラットフォーマーが日本にない。
それをつくってみようかと大それた目標を持っている。

起業の将来性

最後にスタートアップのトップは日本での起業の将来性をどう見ているのか聞いてみました。

TBM
山﨑敦義CEO

挑戦していくスピード感や新しいものを0から1に生み出し、一気に広めていこうとする推進力はスタートアップの大きな力。
日本のスタートアップは可能性がある。

スマートHR
芹澤雅人CEO

これからの世代の人が思い切ったソフトウエア開発に挑戦してくれればソフトウエア産業でも盛り上げていくことは可能。

GVE
房広治社長

長期的な視点・シナリオを描いてそれに対する戦略を備えればGAFAに対抗するような企業が日本からもいくつか出てくるのでは。

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