いまや世界各地で見かけるアメリカ生まれのコーヒーチェーン「スターバックス」ですが、先進国でこれまで店舗がひとつもなかった国がイタリアです。
スターバックスは9月7日、このイタリアに1号店をオープンさせました。
エスプレッソの本場で果たしてアメリカ流のコーヒーは通用するのでしょうか?

スターバックス
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イタリア・ミラノ。

9月7日、街の中心にあった大きな郵便局があのコーヒーチェーンに生まれ変わりました。


スターバックスのハワード・シュルツ名誉会長、
スターバックスのイタリア1号店をミラノに出店できて光栄だ。

スターバックス・イタリア1号店のオープンです。
豊島晋作記者、
店の真ん中には巨大なコーヒーロースターがありまして、店内かなり広いです。日本のスターバックスよりもきらびやかな印象です。

1号店はリザーブ・ロースタリーというスターバックスが本拠地アメリカなど、世界でまだ2店舗しか開いていない高級店。

高い品質の豆でコーヒーやラテが提供されるほか、お客様の目の前で作るサービスも。


パンなどのサイドメニューなども充実しています。

通常の店舗ではなくあえて高級店で進出を始めた理由は?
「イタリアは特別か?」
スターバックス・ミラノ・ロースタリーのジャンパウロ・グロッシ氏は、
その通り。ここまで来るには時間がかかった。

イタリアのコーヒー文化
他の国に比べスターバックスのイタリア進出は大きく遅れました。
2017年、オープンに備え、ヤシの木を街の広場に寄贈しましたが景観に合わないと批判され数本が燃やされる苦い経験も…

何より最大の壁となったのがエスプレッソの本場、イタリアのコーヒー文化。

イタリアではコーヒーは立ってカウンターで飲むというのが一般的です。

定番は小さなカップで飲む濃厚なエスプレッソで価格は120円ほど。
スターバックス1号店でも提供されていますがその価格のおよそ半分です。

イタリア人にとってコーヒーはエスプレッソよ。

イタリア人の一日はエスプレッソで始まるの。

ひと口かふた口で飲み干しリフレッシュをしてすぐ店を出るのがイタリア流。

食事の時間を大切にするイタリア人にはスターバックスのお客様のようにカフェで長く過ごす習慣はありません。
さらに、
ラテをください。

スターバックスの主力商品、ラテを注文すると…

単なる牛乳です。

イタリア語でラテは牛乳のこと。

人々がエスプレッソを飲む店は「Bar(バール)」と呼ばれイタリアには15万店近くもあります。

イタリアのコーヒー文化は強い。スターバックスは工夫が必要だ。

スターバックスには厳しい声も…
アメリカのコーヒーは水で薄めたみたい。

アメリカのすしチェーンが日本に出店するようなもの。ナンセンスね。

実際、1号店のオープンで最初に並んでいたお客様は、
中国から来た。

店内でも外国人観光客の姿が目立っています。

しかし、地元ミラノの女性たちは、
アメリカンコーヒーはおいしい。

おいしいわ。

そして店の外ではなんと大行列が…

あれほど批判的だったミラノ市民がなぜ?
味は期待してないけど試してみる。

イタリア人は新しくて変なものに興味があるのよ。

お手並み拝見のようです。
「イタリアのコーヒー文化と戦えるか?」
私たちは戦いに来たのではない。

イタリアの人々に今までとは異なるコーヒー体験をしてほしいだけだ。
