暖簾をくぐって畳の上でコーヒーを飲む。そんな世界で初めてというスターバックスの店舗が京都にオープンしました。
その裏には京都の意外なコーヒー事情がありました。
スターバックスコーヒージャパン株式会社
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京都・二寧坂。清水寺に近く京都の伝統的な町並みを残した散策路です。
そこに6月30日にオープンするのはアメリカ・シアトル発のスターバックスコーヒー「京都二寧坂ヤサカ茶屋店」です。
オープン1時間前、店内では急ピッチで作業が進められていました。
一体どんな店なのか?
通路の先にあるコーヒーカウンターからは風情のある庭が見えます。そして客席は座敷、床の間には掛け軸とコーヒー豆が飾られています。
畳でコーヒーが飲める店舗はスターバックスでは世界初です。
建物は築100年を超える日本家屋。元々の状態を極力生かした店舗づくりをしたといいます。
午後1時、入り口に藍色の暖簾が掛けられました。
お待たせしました。オープンします。
一番に入った男性は、
古い建物とは思えないモダンさがミックスされて素敵な空間。
シアトルから来たお客様は、
こんな風に座ったスタバはないからとてもクール。
そして地元のお客様も、
この二寧坂に合っている。京都らしい建物を利用されていい感じ。
京都のコーヒー事情
実はコーヒーの一世帯あたりの消費量は京都市が全国1位。東京や大阪など他の都市と比べても遥かに多いのです。
さらに地場の老舗コーヒーがいくつも肩を並べるコーヒー激戦区。
外資のスターバックスが勢力拡大のために挑んだのは京都人が納得する店づくりです。
実はこの店、京都の伝統的な景観を守る工夫があります。
スターバックスのロゴは通常の緑色ではなく藍色の暖簾に描かれています。
もうひとつの工夫があります。
オープンしてすぐに見せは満席になりました。外も大混雑かと思いきや行列はできていません。するとスタッフが、
今、レジが終わったので。
数分後、店員がお客様を連れてきました。
実は二寧坂では景観上、店の前に行列を作ることは出来ません。そのため近隣にスペースを用意してお客様に待機をしてもらっています。
初日の営業を見つめるのは二寧坂で生まれ育ち景観を守る活動をしている島田耕園さん。スターバックスと話し合いを重ねてきました。
われわれがやってきたことを理解した上で新しい風を入れてくれたらいい。
このお店のオープンのためにスターバックスはおよそ10年を費やしてきました。
スターバックスコーヒージャパンの水口貴文CEOは、
少し違う顔をした店を出していくことでビジネスの機会は広がっていくと思う。コーヒーの消費量が多いユニークな町だと思うので、そこでわれわれのコーヒーをぜひ味わってもらいたい。