アメリカのラスベガスで開幕する世界最大の家電と技術の見本市「CES」で日本メーカーが次々と斬新な発表を行いました。
ソニーが公開したのは自動車でした。
その一方、トヨタ自動車が発表したのは車ではなく先端技術の街でした。
ソニー株式会社
[blogcard url="https://www.sony.jp/"]
歩きながら音楽を聞くという新たなスタイルを生み出し爆発的にヒットしたウォークマン。
シリーズ全体で4億5,000万台を売上げ、史上最も売れた家庭用ゲーム機としてギネス記録に認定されたプレイステーション。
豊かな感情表現と愛らしい動きが人気となった犬型家庭用ロボット、アイボなど革新的な製品を次々と世に送り出してきたソニー。
一時の低迷期を乗り越え、復活を果たしたソニーが満を持して発表したのが…
ソニーの吉田憲一郎社長、
その名も「VISION S(ビジョンエス)」。私たちのビジョンを具現化する車です。
VISION S(ビジョンエス)
ソニー初となる自動車。
しかも自動運転システムを搭載したEV(電気自動車)です。
AI(人工知能)や画像センサーなどソニーの最新技術を活用したソフトウェアで制御し、ハンドルやブレーキ操作の補助など一定の運転支援を行います。
また立体的な音を再現するスピーカーをシートに内蔵し、車内をエンターテイメント空間にする仕掛けも設けるなどソニーらしさが随所に見られます。
過去10年のメガトレンドはモバイル(携帯電話)だった。
これからはモビリティーだ。
実はこの車を手掛けたのはあのアイボの開発チームです。
カナダのマグナ・インターナショナルやドイツのボッシュなど自動車部品の大手の協力を得ておよそ2年間掛けて作り上げたといいます。
街の反応
街の人たちの反応は、
へーそうなんだ。かっこいい。
日本っぽくない。ヨーロッパっぽい。外車っぽい。
ソニーですか。
ソニーで出したんですね。
昔は世界で一番みたいな感じがあったので、ソニーというと。
そのイメージを取り戻してもらえればおもしろいですよね。
ソニーは2020年度中に公道での走行実験を行う予定で、自ら自動運転車を開発することで自動車向け画像センサー市場の開拓につなげる考えです。
この事業は社会的にも環境にもよい影響を与えるだろう。
現代自動車ジャパン株式会社
[blogcard url="http://www.hyundai-motor.co.jp/"]
一方、6日には自動車メーカーも記者会見を開催。
韓国のヒュンダイが発表したのは車ではなく飛行機。
アメリカの配車サービス大手、ウーバー・テクノロジーズが2023年の商用可をを目指す空のライドシェアサービス向けの電動飛行機を開発する計画です。
ウーバーテクノロジーズのエリック・アリソン氏、
ヒュンダイはウーバーが組む最初の車メーカー。大量生産の能力を持っている。
さらに「空飛ぶタクシー」を実現するため、従来の航空産業にない潜在能力を持っている。
ヒュンダイは電動飛行機や自動運転車が行き交う街のイメージ動画を公開。
ビジネスの横の広がりに期待しています。
トヨタ自動車株式会社
[blogcard url="https://toyota.jp/index.html"]
そして日本の最大手、トヨタ。
ニューヨーク支局の宇井五郎記者、
トヨタが発表したのはWOVEN CITY(ウーブン・シティ)という街づくりの構想でした。
なんと街そのものを作ってしまうという計画です。
トヨタ自動車の豊田章男社長、
人々が生活し働き遊ぶ実証実験都市をつくる。
あらゆる物やサービスをインターネットでつなげる実証実験都市を静岡県裾野市に建設する予定で来年初めに着工します。
開発中の電気自動車、e-Palette(イーパレット)が配送や移動型の店舗として走り回り、建物の中ではロボットが活躍する。
街中の移動をすべてトヨタが担うという壮大な計画。
自動車メーカーから移動に関するサービスを一手に提供する企業への転換を加速するのが狙いです。
今回のプロジェクトはトヨタだけでなく、すべての人にとって利益をもたらす。