ゲームや音楽などエンターテインメント関係が好調なソニーグループが5月26日、オンラインで経営方針説明会を開催しました。
会見で吉田社長は半導体分野を強化すると表明しました。
そのソニーがいま世界でトップシェアを誇る半導体がCMOSイメージセンサーと呼ばれる風景や人、物を画像として捉えるセンサーです。
スマートフォンや自動車の運転支援システムのカメラ部分に使われていて、画像センサーとも呼ばれています。
ソニーはいわば目にあたる画像センサーに頭脳あたるAIの機能を組み合わせた商品を世界で初めて商品化。事業の柱の一つとしていく考えです。
このセンサーで何ができるようになるのでしょうか。
ソニーグループ株式会社
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ソニーセミコンダクタソリューションズのシステムソリューション事業部、浴良仁統括課長、
こちらが開発した世界初のAI処理機能を搭載したイメージセンサー。
この1円玉よりも小さい半導体、ソニーグループが開発した世界初の商品です。
今までイメージセンサーというと画像を捉えるだけでした。
ソニーは捉えた画像データをセンサー内でAI処理する機能を搭載しました。
いわば目と頭脳が一つになった商品です。
異常行動を検知し、万引などの防止を手助けすることなどに活用されます。
このセンサーを用いれば人の動きを捉え、それが不審な動きではないか判断できるほか、物流倉庫で商品の動きを自動で管理することなども可能なるといいます。
現在、商業施設などで万引など防犯対策の画像解析や小売店で来店人数や購入行動の情報を収集し、マーケティングに活用するといった実証実験が行われており、世界各国で54件の商談が進んでいます。
今後、ソニーはこの半導体を活用したサービス事業にさらに力を入れていく計画です。
ソニーにとって半導体事業は売り上げが1兆円を超える稼ぎ頭のひとつ。
画像センサーの世界シェアは5割を占めます。
この世界初の独自技術でさらに競争力を高める狙いです。
ソフトウェア事業により踏み込んでいく、トライしていく。
新しいイメージセンサーはこのビジネスに挑戦していくキーデバイスになってくると思う。
また5月26日の説明会ではゲームや映画、音楽などの事業で顧客基盤を現在の1億6,000万人から10億人に増やす目標を発表。
エンターテインメントを成長分野とする方針をあらためて強くアピールしました。
ソニーグループの吉田憲一郎会長兼社長、
10億人の目標は当社が直接つながる領域。
世界を感動で満たすための投資領域であるDTC(顧客と直接つながるビジネス)に対するビジョンと考えていただければいい。