トランプ大統領は11月6日、日米のビジネスリーダーたちと会談をしましたが、その中の一人がソフトバンクグループの孫正義社長でした。
孫社長はトランプ大統領が就任する前にトランプタワーに行って、トランプ大統領に会っていてアメリカへの投資を約束していました。
その孫社長ですがアメリカの通信業界の再編を目指しソフトバンクの傘下で業界4位のスプリントと業界3位のTモバイルUSとの統合へ向けての交渉を進めていました。
しかし、この交渉は中止となってしまいました。
孫社長は戦略の見直しを迫られる中、次にどんな一手を考えているのでしょうか?
ソフトバンクグループ株式会社
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11月6日、トランプ大統領と個別会談に臨んだ孫社長。
内容についてこう語りました。
以前、5兆円、5万人の雇用を大統領就任祝いに約束すると言った。今日、場合によってはそれを増額しようと思っていると言ったら大変上機嫌で「マサ、おまえは素晴らしい」と。
トランプ大統領と良好な関係を築きアメリカでの事業拡大を狙う孫社長。
Sprint(スプリント)
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ソフトバンクのアメリカ事業の柱は携帯・通信の「Sprint(スプリント)」です。
営業利益は2,021億円といまやグループ全体の2割を占めています。
T-Mobile US(TモバイルUS)との合併でアメリカ市場での存在感をさらに高めようとしていましたが、アメリカ政府が市場の独占を懸念し容認してきませんでした。
政権も変わり合併に対して前向きに受け止められるかもしれない。望みを持って交渉に再度入ったが、交渉の過程で合併後の会社に対し経営権を取れるような合併にはならなさそうだと。
どちらが経営権を持つかが折り合わず競技は破談に終わりました。
正式に決まったのは2日前だといいます。
しかし、孫社長は新たな手で動き始めていました。
そのひとつがスプリントへの追加出資です。11月6日、上限の85%まで株を買い増すと発表。
さらに、
米通信の中ではAT&T、verizon(ベライゾン)は圧倒的に先に行っている。それこそTモバイルとスプリントを合併するくらいのことをしないと簡単に抜けない。
しかしIoTで考えると、がぜん有利な立場にいる。
人と人の間の通信に特化したアメリカの2強、ベライゾンやAT&Tに勝つためスプリントを携帯会社から進化させるというのです。
これまでに買収したロボット開発企業や半導体設計会社などグループの強みを生かして人とモノとを通信でつなげる会社として今後の成長を描いています。
90数%の人には負け惜しみに聞こえるとは分かっている。私は心の底から晴れやかな意思決定をした。
アメリカ戦略の見直しを迫られた孫社長、逆襲となるのでしょうか…。