仕事が終わった後、自宅にまっすぐ帰らずにフラフラと寄り道をするフラリーマンと呼ばれる人たちが最近増えているそうです。
働き方改革で残業時間が減っていることが背景にありますが、同時に残業代も減っていて月60時間以上産業をしていた人が残業時間を月60時間未満に抑えた場合、年収が86万7,000円下がるという試算も出ています。
自由な時間は増えたものの、給料が減ってしまったフラリーマンはどこで、どう時間を使っているのでしょうか。その実態を追いました。
フラリーマン
サラリーマンの街、東京・新橋。
駅周辺には仕事終わりにすぐ帰宅せずフラフラ寄り道をする、いわゆるフラリーマンの姿が…
話を聞いてみると、
早く帰ってもやることがない。帰っても居場所がない。
部屋がないし、ソファに子どもが2人座っているから。
5時に仕事を終えたこちらの男性は、
あまりお金をかけないように書店に行く。
時間つぶしに書店へ。そして数分後…
「なにかいい物ありましたか?」
うーん…
きょうは買わない。
「この後は?」
東京ドームで野球の試合が6時から始まっている。
そろそろ3回くらいになっている。
昔は高い5,000円の席に行っていた。
今は東京ドームの一番上。
「いくら?」
チケット屋さんで500円。
時間があっても消費は抑えているといいます。
株式会社すかいらーくホールディングス
[blogcard url="https://www.skylark.co.jp/"]
そんなサラリーマンが増えているのがファミリーレストランのガストです。
人気の理由がこちら。
おひとり様でもひと目が気にならないボックス席です。
電源やフリーWi-Fiも完備。
お待たせしました。生ビールです。
月2~3回通うというこちらの男性。
帰りたくないわけではない。寄りやすいので1杯飲む。
安いのが一番大きい。
この店では1人でも楽しめる低価格メニューも用意。
ポテサラは199円。
たこ焼きは299円。
ハッピーアワーならビールも200円で飲めます。
残業が減ってサラリーマンの来店が増えたことで午後2時から6時までの客数は1年前から2割伸びているといいます。
ガストのエリアスーパーバイザー、嶋田智樹さん、
ファミリーレストランは1人で入るのはハードルが高かった。
ボックスシートができてからはハードルが低くなった。
仕事帰りに軽く1杯飲んで帰る人が増えている。
みずほ総合研究所株式会社
[blogcard url="https://www.mizuho-ri.co.jp/index.html"]
残業代が減ることでサラリーマンの生活にはどんな影響があるのか。
専門家は…
みずほ総合研究所の経済調査部・主任エコノミスト、酒井才介さん、
賃金に占める残業代が6%くらいを占めている。
それを生活の原資にしていた人は痛手。
残業代が減ったことはデメリットだが、その分、浮いた時間をどう使うか、考え方次第でメリットにも変わっていく。
株式会社東京リーガルマインド
[blogcard url="http://www.lec-jp.com/"]
残業が減って余った時間を自分への投資に回している人も増えています。
全国で28の資格学校を運営する東京リーガルマインド。
統計関係はどのように試験で気をつければいいのか。
この1年で社会保険労務士やファイナンシャルプランナーなどの資格取得を目指す受講生が2割程度伸びています。
資格を持つことによって退職しても選択肢は増える。
独立開業も目指している。人生も長いので。
人生100年時代が叫ばれる中、退職後のセカンドキャリアを考える40~50代が増えているといいます。
LEC東京リーガルマインド講師、社会保険労務士の椛島克彦さん、
受講生は昔は自分磨きだった。今は将来への不安の方が強い。
景気は悪くないけれど、これが続くと思っていない。
時間ができても小遣いは増えていない。
学びの場に充てる方がいいと考える人は多い。