次世代の移動手段として期待されている空飛ぶクルマ。
世界中で開発が進む中、日本のベンチャー企業が国内で初めて人を乗せた有人飛行を成功させました。
一体どういうものなのか開発の舞台裏を取材しました。
株式会社SkyDrive
[blogcard url="https://skydrive2020.com/"]
姿を現したのは国産「空飛ぶクルマ」SD-03。
電力で飛び、自家用車の間隔で日常的な空の移動を実現するといいます。
開発するのはベンチャー企業のスカイドライブ。
国内では先頭を走る技術者集団です。
彼らが描く2030年の世界。
自宅のクルマで通勤していると…
この先渋滞中。飛行モードを推奨します。
そうしていると前のクルマが浮かび上がり、自らも浮上。
後は目的地まで直線距離でひとっ飛びです。
そんな世界へ一歩近づきました。
先週、6年半の開発期間を経て日本初の有人飛行を披露。
ゆっくりですが安定した状態で空中を移動します。旋回もお手の物です。
全長も幅も4メートルと小型車2台を並べた大きさ。
今はまだ人が操縦しますが、最終的には自動運転を実現する計画です。
黒部公太記者、
私の前面にあるパネルを操作するだけで目的地を設定し、目的地に辿り着くことができるということです。
電力で飛ぶ小型の飛行機、いわゆる空飛ぶクルマ。
世界で開発競争が進んでいます。
ドイツのボロコプターは2019年10月、シンガポールでいち早く有人飛行を披露。
またアメリカのジョビー・アビエーションはトヨタ自動車から430億円の出資を受け量産化を目指します。
そんな中で日本のスカイドライブを率いるのが福澤知浩社長(33歳)。元トヨタ社員です。
空を飛ぶと時速100キロ、圧倒的に楽しく速く利用できる。
それが当たり前の世界ができれば。
WBSは2年前、スカイドライブ創業前の福澤氏らを取材していました。
[blogcard url="https://lovely-lovely.net/business/cartivator"]
空飛ぶクルマを開発する有志団体「カーティベーター」。
プロメらがドイツを出発したばかり。
部品調達の会議の裏でシャワーを浴びる人が…
実はここオフィス兼シェアハウス。
スタフは自働車、航空、広告など様々な分野で本業を持っているため生活を共にしながら活動時間を捻出していました。
機体の開発は当時はまだ骨組みだけ。
だが強みの技術はできていました。この2枚重ねのプロペラ。
これを上下に逆回転させることで小さなプロペラでも強い揚力を得られるといいます。
空中で静止するホバリングをこの時、無人の状態で初めて成功させました。
その後、カーティベーターのメンバーを中心に創業したスカイドライブには次々と専門人材が集います。
その一人、岸信夫CTO。
国産ジェット機「スペースジェット」の元チーフエンジニアです。
戦闘機や旅客機の開発の経験が生かせる。
身近な空の実現に貢献したい。本当に純粋にそう思う。
さらに先週、スカイドライブは日本政策投資銀行やNECなど10社から39億円の出資を受けました。
機体の開発や人材獲得を加速させます。
そして2023年には大阪などでまずは人が運転するタクシーとして実用化。
2028年には自動運転を実現し、一般販売する計画です。
各社がユニークな機体を出していて競争関係にある。
僕たちはコンパクトな機体が売り。
身近なコンビニやガソリンスタンドから飛べるというのが大きい。