ソニーグループでゲーム事業を手掛けるソニーインタラクティブエンタテインメントはアメリカのゲーム会社「バンジー」を36億ドル、日本円でおよそ4,100億円で買収すると発表しました。
ソニー 米ゲーム会社を買収!メタバースにらみ競争加速へ
バンジーはアメリカのワシントン州に本社を置くゲーム会社で、複数のプレイヤーが同時に参加して楽しめる人気のオンラインシューティングゲーム「デスティニー」シリーズなどを手掛けています。
今回の買収についてソニー側はバンジーが持つ世界トップレベルのライブ型ゲームの手法と専門知識を獲得できるとしていて、家庭用ゲーム機「プレイステーション」を中心とするゲーム事業をさらに強化する狙いです。
買収完了後もバンジーの運営については現在の経営陣が独立して行うとしています。
ゲーム業界ではアメリカのマイクロソフトも先月、ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザードをおよそ7兆9,000億円で買収することを発表しています。
コロナ禍でのゲーム市場の拡大やインターネット上の仮想空間「メタバース」の成長をにらみゲーム業界での開発や人材獲得の競争がさらに加速しそうです。
20兆円市場のゲーム業界!大型買収なぜ相次ぐ?
ゲーム業界ではいま買収が相次いでいます。業界としてさらに大きくなるために大きな再編が起こっているという感じなのでしょうか。
背景にあるにはバーチャルとリアルの融合しているような世界だと思います。
仮想現実が私たちの世界を支配するマトリックスという映画がありますが、現在公開中の第4弾の舞台はゲームの開発会社。
オランダの調査会社が調べたところでは世界のゲーム市場の規模は20兆円になっています。ゲームプレイヤーの数も世界中で30億円となっています。これは音楽や映画などのエンタメ市場よりゲームのほうが大きくなっています。ゲームチェンジが来ています。
最近、大型の買収が相次いでいます。金額もかなりのものです。
買収した企業 | 買収先 | 金額 |
---|---|---|
エレクトロニック・アーツ(アメリカ) | グル・モバイル(アメリカ) | 21億ドル |
テイクツー・インタラクティブ(アメリカ) | ジンガ(アメリカ) | 127億ドル |
マイクロソフト(アメリカ) | ベセスダ(アメリカ) | 75億ドル |
アクティビジョン・ブリザード(アメリカ) | 687億ドル | |
ソニー(日本) | バンジー(アメリカ) | 36億ドル |
大手のIT企業がゲームの開発会社を買収する動きは続きそうなのか。
大手がゲーム会社を買収するキーワードは囲い込み。いまはスマホなどさまざまなゲーム端末で多人数でゲームができるマルチプラットフォームと呼ばれている。
それを囲い込むことに対しては、世界の特にアメリカの独占禁止法の運用当局が目を光らせる局面に入っている。