新型コロナワクチンの接種証明書、いわゆるワクチンパスポートを拡大したものです。
どんなものかというと名前や生年月日、さらにパスポートの番号、どんなワクチンを接種したか、いつ接種したか、こういったものを記入するようになっています。
日本でも7月26日にこの接種証明書の申請の受付が始まりました。これがあればイタリアなど一部の国を訪れる際に隔離措置などが免除されることになります。
一方で一足早く導入されている海外ではこうした証明書の扱いをめぐって反発も起きています。
品川区
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東京の品川区役所。
準備できたのでお願いします。
午前8時半、新型コロナワクチンの接種をしたことを証明するワクチンパスポートの申請受付が始まりました。
近いうちに海外渡航するから入国の時に必要になるかもしれない。
今の時代「ワクチン打っているか」や「PCR検査終わっているか」は当たり前。
ワクチンパスポートを提示すればイタリアやトルコなど5つの国で入国する際の隔離措置が免除されます。
品川区では受け付けたその日のうちに発行できるように準備を進めてきました。
品川区の戸籍住民課、佐藤美子さん。
スムーズに発行できるよう何度もテストをしたが、接種情報が未登録の人は時間をいただくが登録されている人は15分程度で発行できる。
このワクチンパスポート、経団連などは国内での飲食店やイベントの入場などでも活用を求めています。
一方、フランスではワクチンパスポートをめぐり混乱が起きています。
24日に開かれたコロナ規制への反対デモ。16万人以上が抗議に集まり、一部が警官隊と衝突しました。
自由を!
ロンドン支局の中村航記者。
こちらはフランスの国会前の広場です。目の前でデモ隊と警察がもめています。
デモの発端はフランス版のワクチンパスポート「衛生パス」の運用強化です。
衛生パスはワクチン履歴や直近のコロナ検査の結果を表示するもので8月からは飲食店などでも提示が求められる見通しです。
さらに医療従事者には9月までのワクチン接種を義務付け。
デモに参加した医療従事者の背中には「2020年に英雄だったのに、2021年には犯罪者にされた」とあります。
日本などは憲法で強制はできないようになっている。
"自由"をうたうフランスでこうなるなんて、世界からばかにされる。
ワクチンを打たないと行動が制限されることに「事実上の強制」だと強い反対が起こっているのです。
一方、すんなりと受け入れる人も。
すでに先週から衛生パスの運用が始まったのが美術館などの文化施設。こちらはオルセー美術館です。
来場者が衛生パスの紙を見せてくれました。
紙でもスマホでも「衛生パス」を持っている。一丸となってパンデミックに勝たないといけない。
反対は混乱を呼ぶだけ。理解できない。
フランスでワクチンを打った人は人口の58.2%。
これと符合するようにおよそ6割の人は衛生パスに反対していません。
しかし、パリで25年営業するレストラン。
オーナーのジョゼフ・パンタレオさんは衛生パスをチェックするために新しく人を雇う必要があると嘆きます。
8月から衛生パスのチェックが義務化される。8月中にスタッフも接種完了しなければ。
飲食店側がチェックできていない場合の罰金がおよそ20万円から始まり、最大で580万円まで達するという重い罰も悩みの種です。
お客様に「ワクチンを打っていないから来てはダメだ」なんて言えない。
お客様と店の関係でそんなことは論理に反する。