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[WBS]苦境の現場 冬の味覚カキ!「値上げできない…」[島田水産]

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日銀が11月11日に発表した企業物価指数。石油製品や鉄鋼など企業が仕入れる原材料などの価格を示すもので10月は1年前と比べて8%上昇しました。

これは第二次オイルショックの余波が残る1981年以来、実に40年ぶりの高い伸び率です。

しかし、原材料が高騰しても商品を値上げできずにいる企業も少なくありません。その苦境の現場を取材しました。

島田水産

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冬の味覚「かき」。

本場、広島のかき小屋「島田水産 かき小屋」には早速お客様が訪れていました。

寒さが増すほど旨味が増すというかきですが、資材の価格高騰が直撃していました。

水揚げをしている現場に行くと、現れたのはクレーンで吊られたかきのツリー、およそ10メートルもあります。

3,000トン以上のかきがついたワイヤーを切って収穫します。実は養殖に欠かせないこの鋼鉄製のワイヤーが値上がりしているのです。

島田水産の島田泰昌社長。

1トンあたり20%アップ。

塩水なのでサビとかあるので基本的に1回使ったら使わない。

背景にあるのは世界的な鋼材価格の高騰。ここでは年間でおよそ100トンのワイヤーを使うため、値上がりの影響は大きいといいます。

厳しいのは厳しい。その分かきの値段が上がってくれればいいけど、相場ものなので上がらない。

経費がかさむ一方で外食向けの需要が本格的に回復しきれていないことから、かきの価格は低迷を続けています。

そしてほかにも値上がりしているものが倉庫に…

これも上がっている。15%ぐらい。

水物なので紙とかは使えない。

地方への発送に使う発泡スチロールは段ボールで代用することができないため値上がりしても使い続けるしかありません。

さらに島田さんが経営する先程のかき小屋では定番料理にも値上げの影響が…

かきフライ揚げています。

サラダ油もパン粉、小麦粉も油も毎月のようにじゃんじゃん上がっている。

かきフライに使われる食材の値上がりも相次いでいますが、かき小屋で出す料理の価格は据え置いたままです。

コロナの影響で売り上げも落ちているので価格を上げたいが飲食店は来てもらっての商売なので価格を上げたくても上げにくい。

今こうした悩みを多くの企業が抱えています。

今年に入って仕入れ値を表す企業物価指数が急上昇。一方で消費者が購入する価格の動向はほぼ横ばいの状態です。原材料価格が上がる中でも企業が製品に価格転嫁できていない実態が浮き彫りになっています。

特に厳しいのが100円ショップです。

全国におよそ1,200店舗を展開するワッツ。

原材料価格の高騰を受けプラスチックの容器やアルミ製品、さらに鉄やシリコンを使ったものなど多くの商品で仕入れ価格が高くなりました。

そこで取った対策が…

奥貫仁美記者。

こちらの100円ショップでは原材料価格の高騰に合わせてプラスチックの保存容器の内容量を小さくして100円を維持しているそうです。

サイズを少しずつ小さくすることで材料費を抑えているのです。

ただこうした企業努力にも限界が…

こちらはプラスチックでできた冷水ポットです。100円と300円の商品です。

こうした100円を超える商品を拡充することで利益を確保したい考えです。

商品自体の値上げを発表する企業も増えてきています。

文具メーカー大手のコクヨは20品目を来年1月から平均で8%値上げすると発表しました。

コクヨの作用祐子さん。

文房具の金具は加工費よりも原材料費の影響が非常に大きい。

鋼材が使われている部分が大きいほど価格の上昇率が高くなってしまう。

文具でも多く使われている鋼材。

コクヨでは仕入れ価格が5割ほど高くなったといいます。

それに耐えかねはさみやバインダーなど金属を多く使う商品の値上げを決めました。

経費削減や業務改善などの効率化を図ってお客様に影響の出ないようにしてきたが、それだけでは以前の原材料費とのギャップを吸収しきれなくて今回、価格の改定に踏み切ることになった。

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