現在、東急電鉄を中心に渋谷駅周辺の大開発が進められています。
2012年にオープンした渋谷ヒカリエをはじめ今後も続々と施設の建設が予定されていますが、9月5日に2つの施設が公開されました。
いま渋谷に再びIT企業が集結し始めているといいます。
一体、何故なのでしょうか?
渋谷ストリーム
[blogcard url="https://shibuyastream.jp/"]
JR渋谷駅。
その南側に位置するビルが9月にオープンする大型複合施設「渋谷ストリーム」です。
地上35階、地下4階建てで2013年に地下化したかつての東横線渋谷駅ホームなどの跡地に建てられました。
足元には旧東横線の線路が再現されています。この線路をたどっていくと奥にはたくさんの飲食店が並んでいます。
商業フロアにはおよそ30店舗の飲食店。
中にはビールをグラスの底から注ぐという珍しいクラフトビール専門店「クラフトビールタップ」も。
また177室の客室を備えたホテルも入っています。
東京急行電鉄株式会社
[blogcard url="http://www.tokyu.co.jp/index.html"]
開発を手掛けた東京急行電鉄。
今回の施設は渋谷を中心とした新たな街づくり「広域渋谷圏構想」の一環だといいます。
髙橋和夫社長は、
渋谷近辺には回遊の輪が4エリアあり全体がまじわることができなかった。
青山方面とか原宿方面、今回は代官山方面。
歩いて楽しめる街に変わっていく。大きな回遊ができる。
渋谷ブリッジ
[blogcard url="https://shibuyabridge.jp/"]
渋谷ストリームから600メートルほど離れた場所には…
渋谷川沿いを歩いて行くと渋谷ブリッジというまた別の複合施設に辿り着きました。
この渋谷ブリッジには飲食店や宿泊施設のほか保育施設も。
広域渋谷圏構想
東急電鉄は渋谷ストリームと渋谷ブリッジを開発することで渋谷から代官山エリアへの人の流れを作ろうと考えています。
こうした都市開発を渋谷駅を中心として展開するのが広域渋谷圏構想です。
さらに渋谷ストリームには別の狙いもあるといいます。
そのシンボルとなるのがオフィスフロア。
こちらがオフィスフロアの入口です。渋谷ストリームのオフィスフロアは全フロア、グーグルが入居することになっています。
グーグルは2019年に14階から35階の全てのオフィスフロアに入居すると発表しました。
これをきっかけに東急電鉄は渋谷をIT企業の一大集積地にしようと考えていて、ベンチャー企業が使いやすいコワーキングスペースなども建設しています。
クリエイターはいつも感性を刺激される環境を求めている。
その舞台を提供する。
「渋谷バレー」ならぬ「五反田バレー」が生まれたワケ!
2000年代初め、ITベンチャーの集積地として名を馳せた渋谷。
アメリカのシリコンバレーになぞらえかつてはビットバレーと呼ばれました。
しかし急成長したIT企業は大きなオフィスビルがなく、賃料も高い渋谷から相次いで離れていきました。
渋谷から電車で7分の五反田。
ここがいまベンチャー企業の新たな聖地となっています。
五反田駅を中心に半径1キロメートル以内には50社のベンチャーが集まっています。
その中の1社が「coconaka」。
株式会社ココナラ
[blogcard url="https://coconala.com/"]
個人の知識やスキルを売買するWebサイトの運営を手掛けています。
2017年、渋谷から五反田に本社を移しました。
新明智取締役、
渋谷は再開発していてオフィスの数が減り坪単価が上がっている。
オフィス賃料の値上がりが業績を圧迫し始めたためです。
200坪以上の中型ビルで比較した場合、五反田を含む大崎周辺の相場は1坪あたりおよそ2万円。
渋谷より2割以上安くなっているのです。
移転後の賃料は4割から3割減。
そのお金を使い、サービス発展のため人を採用することに使っている。
社内を案内してもらうと机の上に5つの真新しいダンボールが。
新しく入ってくる人のためのパソコン。1個3万円くらい。
中身はパソコン用のモニター。
賃料が下がった分、社員を新たに5人採用するといいます。
五反田は渋谷から遠くないので採用でも無理なくこれる。
今までとガラッと変わることがないもの五反田の魅力。
株式会社ディー・エヌ・エー
[blogcard url="https://dena.com/jp/"]
一方の渋谷では東急の再開発に後押しされた形でIT企業自ら再び盛り上げようと動き出しました。
この日、ディー・エヌ・エーの本社に集まったのはGMOインターネット、サイバーエージェントといったIT企業の社員たち。
サイバーエージェントの長瀬慶重執行役員、
渋谷にはいろいろなエンジニアが来て、わくわくするような話や体験ができればいい。
話し合われていたのは若い技術者を集めるためのプロジェクトです。
名前はかつての呼称と同じ「シブヤ・ビットバレー」です。
今後、新しいIT企業が渋谷に入ってきやすくするため企業同士の交流の場を設ける狙いです。
ディー・エヌ・エーの小林篤執行役員は、
企業が集まることでコミュニケーションがとりやすくなったり、より生産性の高いアウトプットが出せる場所になっていく。
動き出した渋谷、IT企業を惹きつけ続ける事はできるのでしょうか?
世界の渋谷を標ぼうしている。
世界中にいろいろなものを発信し訪れてもらえる町にしたい。