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[モーニングサテライト]「中国焦点」中国発アパレル 日本戦略は…

モーニングサテライト

「中国焦点」は今回で15回目となります。初回はスポーツアパレルの「ANTA(アンタ)」を取り上げましたが、今回は中国発のアパレルブランドを取り上げます。それが「SHEIN」という企業です。企業価値でいうとユニクロを運営するファーストリテイリングを上回るといわれていますが、世界的に若い人はよく知っているが40代以上の人はよく知らないブランドといわれます。いま日本での事業戦略を加速させているということで取材してきました。

中国発アパレルブランド
日本で存在感 高まるか

街で「SHEIN」について聞いてみると…

街の声

いろいろなジャンル。
シンプルからこだわりのある服まで売っている。

街の声

安くてかわいい服がたくさん。
洋服だけじゃなくて、いろいろな雑貨もあって全部安い。

中国発のアパレルブランド「SHEIN」。急成長している衣料品ネット通販です。

安さと商品数の多さを武器に150以上の国と地域で事業を展開しています。

セーターは1,000円、レザージャケットは4,865円です。

大浜平八郎キャスター

原宿の裏通り、おしゃれな通りですが、ここにあります。
「SHEIN」と書いてあります。
私はあまり知らないブランドですが、実はEコマース専門で世界展開している衣料品のブランドということです。
今回、日本に実物のショールームがオープンすることになりました。

今月オープンした「SHEIN TOKYO」です。レディースを中心におよそ350の商品が並びます。

大浜平八郎キャスター

せっかくだから何か買いたいと思います。
実際に購入するためには実はスマートフォンが必要になります。この場所では買うことができません。
QRコードをスマートフォンに読み取ると購入サイトに飛びます。

店舗では商品を購入することはできません。ウェブや専用アプリから商品を選び購入します。

SHEINが都内に店舗を立ち上げた理由はどこにあるのでしょうか。

SHEIN JAPAN
マーケティングマネージャー
石井つかささん

ECのマイナス面、購入前に商品を確認できない。
解消するためにリアルの店舗を設立。
ショッピングに活用してもらう。

商品を実際に手にしてもらい、日本でのブランドの認知度を高めようとしているのです。

安価で多品種の商品をどのような生産体制で作っているのでしょうか。

SHEIN JAPAN
マーケティングマネージャー
石井つかささん

グローバルで幅広いお客様のデータをEC販売では得ることができる。
世界中のニーズ、需要のスピードを算出する。
追加生産量を決め、余剰在庫を軽減、お客様に低価格で提供できる。

最初は1アイテムにつき100~200点を生産。その後は販売データから追加生産し、余剰在庫は抱えないというビジネスモデルです。

SHEINの創業者であるクリス・シュー氏は2008年にマーケティングサービスを提供する事業を立ち上げ、その後アパレルの世界にビッグデータなどの技術を取り入れました。

経営コンサルタントでアパレル業界に詳しい河合氏はデジタル技術の積極的なSHEINの競争力につながっているとみています。

大浜平八郎キャスター

SHEINはよいAIを持っていると言いましたが、そのマッチング力はすごい?

経営コンサルタント
河合拓氏

凄まじい。中国のデジタル技術、デジタルに対する投資は日本の比ではない。
1つ1つマッチングするのではない。
在庫を持っているわけではない。

11月中旬、原宿の店舗の一般向けオープンの前日です。

集まったのはSHEINのインフルエンサー。SNSなどを利用して情報発信する人たちです。SHEINが招待しました。

インフルエンサー

「生地がしっかりしている」というと食いつきが良い「URL教えてほしい」と。

河合氏はSHEINのマーケティングの強さをこう分析します。

経営コンサルタント
河合拓氏

嗅覚が必要。影響力のある人を選ぶ。
その人たちに消費者たちがついていく人を選ぶ。
消費者目線で1番ヒットするやり方。

一方で今後もSHEINが成長を続けるかは疑問だと語ります。

経営コンサルタント
河合拓氏

品質を我慢できるZ世代(10~20代半ば)が30代、40代になる。
お金を自由に使えるときに品質ややり方を受け入れるのか。

SHEIN JAPAN
マーケティングマネージャー
石井つかささん

30代、40代のお客様は価格だけでなく、ブランドの在り方、何を使っているか、どう製造しているか、商品が製造される過程を気にする人も。
ブランドの信頼感をより表に出していく。

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