アメリカの原発事業の巨額損失などで債務超過に陥った東芝。
2017年8月に東証1部から2部に降格となりました。
この東芝を始め、ここ10年で2部に指定替えとなった企業がこちらです。
サンテレホン | 上場廃止 |
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オリエントコーポレーション | 1部復帰 |
ネットマークス | 上場廃止 |
ニイウス ユー | 上場廃止 |
ラディアHD | 上場廃止 |
パシフィックHD | 上場廃止 |
アトリウム | 上場廃止 |
島田理化工業 | 上場廃止 |
FDK | 2部 |
日本インター | 上場廃止 |
大和システム | 上場廃止 |
C&I HD | 上場廃止 |
NISグループ | 上場廃止 |
ピクセラ | 2部 |
シャープ | 2部 |
東芝 | 2部 |
降格の後にどうなったかを見てみると経営破綻や他社に買収されるなど、ほとんどが上場廃止になっています。
再び一部に上場したのはオリエントコーポレーションだけでした。
復帰の難しさが伺えます。
こうした中、2016年8月に二部に降格して台湾の鴻海の傘下で再建を図ってきたシャープが12月7日に東証一部に復帰しました。
どうしても東証一部にこだわった理由。
そしてシャープの今後を載正呉社長に聞いてきました。
シャープ株式会社
[blogcard url="http://www.sharp.co.jp/"]
12月7日、午前11時過ぎの東京証券取引所で大浜平太郎キャスター、
シャープの載社長が拍手に迎えられて東証に到着しました。1年4ヶ月ぶりに東証1部に復帰ということになります。
12月7日に復帰を果たしたシャープ。復帰初日は3,805円で取引を終えました。
シャープは10月に10株を1株に併合していて実質的な株価は鴻海が取得した際の1株88円から4倍以上になっています。
載正呉社長は真っ赤なキャップ姿で記者会見場に現れました。
キャップに書かれた「8K」とは発売されたばかりの8Kテレビのことです。
東証1部復帰を必ず果たすという強い決心で日本に来て、シャープの社長に就任した。本日、ようやく目標を果たすことができた。
シャープは液晶パネルなどの不振から債務超過に、2016年8月に東証2部に降格になりました。
しかしその後もシャープの株式は1部の時と同じように売買が可能で実質的に大きな変化はありませんでした。
それでも戴社長が東証1部にこだわり、スピード復帰にこぎつけた理由は、
会社の信用や会社の将来として大切。人材の募集、これからのシャープには人材がいちばん大切だと思う。だから全然違う。
超高精細の8KテレビやIoT関連の製品など成長分野を強化する上でも「東証1部」というステータスに大きな意味があると強調しました。
進退問題
調達や販売では鴻海の規模を生かす一方でリストラなど大胆なコスト削減を進めた戴社長。シャープの経営再建がひとつの節目を迎え自らの進退については、
「いつごろまで社長を続けるのか?」
東証1部指定後に社長を退任したいというその気持ちは今も変わっていない。業績が成長している中で年度途中での社長交代は異例であると、私個人のわがままではできない。会社の経営だから。
早期の退任を否定しましたが社長交代を視野に入れ、年明け以降に共同CEOを置く方針を示しました。
候補はシャープ社内にこだわらず外部からの人材登用も検討します。
「本当は辞めたい?」
本当は辞めたい!もう67歳、それ以上はダメでしょう。