マーケットや経済の旬の話題をお届けする朝活タイム「ふちこの突撃マーケット」。
今回のテーマは「"金"の価格が高値 背景に何があるのか?」。です。
国内の金価格は3月18日が8,190円、そして3月9日には史上最高値となる8,402円を記録しました。いまなぜこの金価格が高騰しているのか、その背景を取材しました。
安全資産に注目!"金"の価格が高騰 その要因は?
東京・世田谷区にある大手デパート「玉川髙島屋」で先月行われていたのが大黄金展です。
今年の干支にちなんだ2,200万円の虎の置物や1,200万円のアメリカンコミックのヒーロー「スパイダーマン」などおよそ1,000点もの商品が並んでいます。
金の商品が並んでいます。こちらの龍の置物は4,000万円。
将棋駒一式も3,800万円ほど。
後ろの方には受験シーズンということで合格祈願の金箔ダルマ、2,200万円のものがあります。
初めて金を手にしたという女性は…
今日、明日どうなるか分からない中、確実な物が手元にあるのは気持ちが落ち着く。
お孫さんのために14万円の金を購入したという女性も。
急に金が高くなって驚いている。
孫の入学祝いに自分が買える範囲ならと思って。
資産としての金が注目を集める中、去年に比べて売り上げが2割アップしたということです。
展示会の主催者は…
SGCの土屋豊会長CEO。
"有事の金"と言われているように最近の世界情勢などで金の価格が急激に上がっている。
資産として非常に注目されている。
続いて訪れたのは東京・中央区にある貴金属を扱う「金銀の貯金箱」です。
店内にあるこちらの自動販売機。
お金を入れて商品を選ぶと金をその場で買うことができます。値段ですが安いもので6,000円から、一番高いもので5万円までありました。
オーストリアやスイスなどで加工されているコイン10種類。
純金バーを5種類、ネックレスは2種類。
金が手軽に買えるとあって飛び込みで買いに来る人も。コイン3枚、5万2,000円分を購入されていました。
そして金の他にも銀貨なども購入できます。店舗によるとこの自動販売機は日本に1台しかない特注品だそうです。
去年に比べて金を購入した人は5割以上増えたそうです。
金銀の貯金箱の六川牧志社長。
コロナ前に比べ金の価格は25%以上上昇。
過去20年間で最高の上がり幅を見せている。
"金を今のうちに買いたい"というお客様が多い。
金価格の上昇についてマーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘共同代表にも話を聞きました。
「有事の際に金の価格が上昇する理由は?」
金は金としての価値を持つ。
どこの国や店でも換金できる。
安全資産はコストを払えば必ず換金できるので。
戦争や経営状態の悪い国が破綻するときには確実にお金にできる金を買う。
金価格が上昇するのはこんな理由も…
金の価格の影響が大きいのは長期金利の動向やインフレの影響が大きい。
長期金利が下がり金融緩和しているときは金の価格は上がる。
インフレがあるときにも金の価格は上がる。
戦争による価格上昇よりも金融面の影響の方が大きい。