7月22日に発表された6月の全国消費者物価指数は価格変動が大きい生鮮食品を除く総合指数で1年前に比べ2.2%の上昇となり、3ヵ月連続2%を超えました。なかでも食用油は36.0%の上昇、食パンは9%、輸入牛肉は13.5%上がっています。食品以外にも電気代や都市ガス代はそれぞれおよそ20%上昇するなど私たちの生活に欠かせないものやサービスが大きく値上がりし家計を圧迫しています。
こうした中、自治体では物価高に対抗するための新たな動きが始まっています。
物価高で東京・世田谷区が独自策!30%還元「待ってました!」
東京・世田谷区。7月22日から物価高対策のためのあるキャンペーンが始まりました。
世田谷区民

すごくこの日を待っていた。
やっぱり地元のためにもなるし、区にも税金たくさん払っているので少し還元されたらうれしい。
こちらの女性が使っていたのが世田谷区独自の決済アプリ「せたがやペイ」。7月22日から世田谷区内の中小企業や個人店でアプリを使って買い物をすれば30%のポイントが還元されるキャンペーンが始まりました。先月までは還元率が5%でしたが物価高騰への対策として大幅に引き上げました。
番組スタッフ
キャンペーン聞いてどうか?

世田谷区民

やろうと思う。
普通の紙タイプのものだと使いにくいという印象があったがキャッシュレスになると持ち運ぶ手間もないし、地域限定されるデメリットも住んでいるのであまり感じない。
今回の支援策に期待を寄せているのは消費者だけではありません。
佐藤青果店では無農薬の野菜や無添加の加工品といったこだわりの商品を取り揃えています。さらに店内で調理し、テイクアウト専用の料理も提供していますが物価高の影響は大きいといいます。
佐藤青果店
佐藤五一社長

厳しい、正直言って。
やはり値上げ値上げと入ってくると世間は安いものに手を出したくなる傾向がある。
お客様が「せたがやペイ」を使える店を探している。期待感を持っている。
世田谷区としては過去最大規模となる今回の支援策。キャンペーンの発表以降、アプリのダウンロード数も7万まで増えたといいます。
世田谷区 経済産業部
中西成之さん

物価高は一過性の現象で終わらないと思う。
新たな経済政策を打っていかなければならない。
住民歓喜の物価高支援策!水道料金が半年無料!?
生活に欠かせないものを支援する動きも。
人口およそ5,000人の徳島県勝浦町。7月から始めようとしている取り組みが…
勝浦町役場 上下水道課
髙田悦尚さん

水道料金を半年間無償化する予定。
なんと水道料金の全額無償化。水道を使っている全世帯の今年7月~12月までの料金を免除するというものです。
勝浦町民

うれしい。水道代高いから。
勝浦町民

1ヵ月にしたら2,000円~3,000円だが無償化は半年なのでその分引き落としがないのは助かる。
勝浦町では6人世帯で月7,000円程度かかる家もあるといい、この場合半年間でおよそ4万円が免除されることになります。
さらにその対象は一般の家庭だけではありません。「ふれあいの里さかもと」は廃校になった小学校を利用した宿泊施設。こうした町内の事業所も水道料金が免除されるといいます。
施設の売りは浴室。かつては年間1万人が利用していたといいますが、コロナ禍でお客さんは大きく減少。それでも毎日大量のお湯を用意しなければいけないため水道料金の免除は大きな助けになるといいます。
ふれあいの里さかもと
戸田千恵美さん

一般家庭とは水を使う量が全然違うから無料は経営にとってもありがたい。
給付金やクーポン券を配ることとは違い、特別な手続きが必要ないため町側にもメリットがあるといいます。
勝浦町役場 上下水道課
髙田悦尚さん

料金の支払いがなくなるから口座振替や納付書の発行業務がなくなる。
その分の事務員の手間も軽減される。