日本のGDPの7割を占めるといわれるサービス業。
優れたサービス業を表彰する「日本サービス大賞」の第1回授賞式が行われました。
日本サービス大賞
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安倍晋三総理が表彰状を読み上げます。
表彰状日本サービス大賞、内閣総理大臣賞、九州旅客鉄道株式会社。
ななつ星 in 九州
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初の大賞に選ばれたのは「ななつ星 in 九州」。
豪華に作りこまれた車内、郷土料理の数々やこだわりの接客で列車を移動の手段からくつろぎの空間に変えたことが評価されました。
九州旅客鉄道株式会社の唐池恒二会長は
「乗ること自体が楽しい」となれば鉄道の面白い面が出てくる。鉄道業の新しいビジネスモデルを提案した。
とくし丸
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農林水産大臣賞には徳島県の「とくし丸」が選ばれました。
「とくし丸」は長距離移動ができない「買い物弱者」のために移動スーパーを展開している会社です。
地域のスーパーとの競合を避けるため、地域スーパーなどの店から300m以上離れた場所で販売するなど、「地域との共存」を実現しています。
日本サービス大賞の狙い
安倍晋三総理は
経済の好循環が回りつつある。その成果を全国に行き渡らせるカギはGDP、雇用の7割を担うサービス業の生産性向上。
サービス業は製造業に比べ労働生産性、働く人一人一人が生み出す付加価値が少ないのが現状です。
そこで安倍政権では介護や保育、宿泊などに代表されるサービス業の生産性を高めることで日本経済の成長力を高めようとしています。
株式会社ポピンズ
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厚生労働大臣賞を受賞したのは株式会社ポピンズの「ナニーサービス」。
ベビーシッターを派遣する事業です。
ナニーサービス
「ナニーサービス」を利用する都内に住む主婦の石井美紀さん。
4歳と2歳の2人の娘がいます。
下の子を連れていけないときなど見てもらえると助かる。
石井美紀さんはこれまで週に1回、約3時間を利用してきました。
発注方法
石井美紀さんが普段、どのように頼むのかを見せていただきました。
発注に使うのはスマートフォン。
2015年6月からウェブで予約ができるようになりました。
株式会社ポピンズの専用サイトで利用したい時間を指定、さらに家事支援のオプションから「お子様の食事作り」のオプションを選び発注します。
ウェブになったので24時間いつでも好きなときにオーダーできるのが便利。子どもがいると、どうしてもすぐに電話できない時もある。
発注して5分後、株式会社ポピンズから担当するベビーシッターが決まったとのメール連絡が来ました。
確認のメールには担当するベビーシッターの年代や資格・経験など簡単な紹介も入っています。
この部分は大事に見ている。「子育て経験があるか」とか。
40分後にベビーシッターが到着します。
利便性が高まったことでベビーシッターの発注は月間2万5,000件と前年比3割増です。
ITシステム
株式会社ポピンズが1億5,000万円かけて導入したITシステム。
社内の効率化にも大きく役立っているといいます。
チャイルドケアサービス部の山田円さんは
以前は電話が鳴り止まない状態。最近は静かになった。ウェブで予約するお客様が多い。
IT化するまでは予約の受付はすべて電話。
また、約2,000人の会員の詳細な個人情報もすべて紙だけで管理していました。
ずっと使っているお客様は個人情報の量がたいへん増えてしまう。
子どもの送迎先の地図など多い場合は100枚にもなります。
以前は必要な分をベビーシッターにFAXをしていました。
現在は全ての情報をデータ化したので必要な情報だけベビーシッターにオンラインで送信しています。
1オーダー(発注)に20分かかっていた。1分、2分のレベルまで上がっている。
中村紀子社長
株式会社ポピンズの中村紀子社長は長年、子育てビジネスの生産性アップに取り組んできました。
質の高いサービスを提供すると生産性と対極になるのでは?
皆さん、量と質は並行してできないというが私は両立すべきだと思う。
サービス産業でもひとつひとつの生産性向上を真剣に考えればできる。