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[モーニングサテライト]「大浜見聞録」都市人材への視線熱く[三光ホールディングス株式会社]

2020年12月10日

モーニングサテライト

新型コロナを受けてリモートワークが一気に浸透しましたが、いまリモートで副業をしようという動きも広まっています。

東京の企業に勤めている人がリモートを使って地方の企業でも働く。その先には地方創生にもつながる動きもいろいろ出てきていますが、この大企業で鍛えられた経験や知見というのは地方創生にどのように役立とうとしているのか現場を取材してきました。

三光ホールディングス株式会社

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鳥取県境港市に本社を置く三光ホールディングス。

創業時は石油の油槽所を運営していました。その後、中核事業は船の廃油処理から廃棄物処理業など環境事業全般へと大きくシフトしました。

M&Aを進め5つの企業を傘下に置き、400人以上の従業員を抱えています。

ただ事業の拡大とともに企業ブランドの統一感が無くなったと危機感を強めています。

三光ホールディングスの内藤篤取締役本部長、

地元を含めて認知度が低い

ブランディング化で地元に広く認知される企業でありたい。

内藤さんはブランディングの確立のために様々な試行錯誤を続けたといいます。

3年前にグループの統一マークとして作った。

やっていることがこれでいいのか分からなくて。

聞く人がいなくて独学でやっている。

正しいのかどうかも分からない。

三光ホールディングスはブランディングを担当する人材を探しましたが地元では見つけることができず副業による大都市の人材に目をつけました。

募集2人に対して20人以上の応募がありました。

その中で採用されたのが三菱地所に所属し、IRなどを担当する松本崇さんです。

松本さんが勤める三菱地所は本人のスキルアップにつながるとして社員の副業を認めています。現在、およそ30人が副業をしています。

しかし松本さんにブランディングの経験はあるのでしょうか?

ブランディングの仕事はしていない。

今はIRを担当していて、そういう意味ではブランディングとは違う。

三光ホールディングスはなぜ松本さんを採用したのでしょうか?

松本さんの都会でやっていることは私たちの求めているレベル

専門家である必要はない。

いかに目線を合わせてくれるかが大切。

採用の決め手となったのが松本さんのコミュニケーション能力の高さと三光ホールディングスが抱える課題について三光側の意図をくんで問題解決策を考えようという姿勢でした。

松本さん自身も企業側の現状を踏まえての提案を強く意識しています。

提案の段階からも実現性を強く意識しなければいけないし、言いっ放しで終わるのではなく関係を作っていく中で本当に実現できるのかまでサポートしたい。

松本さんは現在、月に2回の打ち合わせと現状把握のためのアンケート作りなどを行っています。

報酬は月3万円です。鳥取県内の企業の副業の報酬としてはほぼ平均的な水準です。

経営学科でブランドのマーケティングに関わっていた。

実践を通しながら自分のスキルにしていきたい。

松本さんは先行きに不透明感が増す中、副業を通じて自らのスキルを上げ、本業にも生かしたいと考えています。

双方にメリットがありそうですが、この副業はリモートだからできると松本さんは強調します。

地方に行くとなると時間がかかる。

本業に影響させないと考えるとリモートを使うことでできる幅が広がる。

鳥取県では都市人材を積極的に募集しています。

三光ホールディングスも参加したプロジェクトを主導する施設を訪ねました。

県立鳥取ハローワークの西村昭所長、

9月開催のリモート副業セミナーに全国40の都道府県から参加があった。

全国の関心を集める効果はあると思う。

ドバイ・NYからも参加した人がいた。

海外からも副業の問い合わせがあった。

昨年度の14社に対して71社が手を挙げている。

副業に対する関心は非常に高い。リモートが追い風になっているかもしれない。

副業人材をWebサイト上で募集するプラットフォームを展開しているみらいワークスに話を聞きました。

みらいワークスの鈴木秀逸マネージャー、

スキルシフトの登録者数は去年の11月と比べて1.5倍に増えている。

企業の募集数は1.8倍

リモート副業が増えることで地方を中心に日本経済全体にも影響を与えるとしています。

今まで距離の壁や賃金の壁に阻まれて、知見が東京の会社に集中している状況が、シュアされる世界になっていく。

地方が手つかずの状態になっているので、都心部でビジネスの知見を磨いた人が気軽に関わることで日本経済を活性化していく。

地方自治体は今、リモート副業で終わらせるのではなく、都市人材をいかに実際に呼び込むかを思案しています。

副業などを契機に移住就職してほしい。

まずは”来てみてください”

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