スマートフォンを利用して一般のドライバーが自分の車にお客様を乗せるライドシェアサービス。
その先駆けとなったUber(ウーバー)は世界中に進出しています。
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そうした中、Uber(ウーバー)発祥の地アメリカで新しいサービスが始まろうとしています。
safeher(セーフハー)
[blogcard url="http://safeher.com/"]
アメリカの首都ワシントン近郊。
5月1日、あるサービスのデモンストレーションが行われていました。
それが「SafeHer(セーフハー)」というサービスです。
ドライバーも利用するお客様も女性限定という新たなライドシェアサービスです。
乗る側の女性は専用アプリで近くにいる女性ドライバーの車を呼ぶことができます。
料金はウーバーと同程度の低料金に抑えて、今年の秋から全米各地でのサービス開始を目指しています。
女性限定の理由
SafeHer(セーフハー)の発案者マイケル・ペレッツさんを訪ねました。
ボストンに住むマイケルさんは2015年までウーバーの運転手でした。
女性限定のライドシェアサービスを思いついたきっかけは挙動不審の若者をお客様として乗せたことだと言います。
彼はおそらく薬物中毒でした。わたしはとても不安でした。
その若者が車内で大声を上げるなどしたためマイケルさんは身の危険を感じたといいます。
本当に怖かった。もし妻だったらどうなっていたか…。女性や子どもの安全を守るために新しいサービスが必要だと考えました。
アメリカではドライバーに暴力を振るう事件が少なくありません。
ライドシェアは乗客はもちろん、ドライバーも一般人のため安全確保に不安を抱く人も多くいます。
マイケルさんはドライバーとお客様の両方を女性に限定することで利用者も安心できると考えました。
ドライバーに登録する人の犯罪歴も厳しくチェックします。
ドライバー希望の女性は
この仕事に興味がありましたが、安全面が不安でした。この会社はとても興味を引きました。
現地の女性に感想を聞いてみると
女性のドライバーなら特に深夜は安心だと思います。ウーバーをめぐる事件が多く報道されているので。
特に夜は女性の方が安心です。友達を送るために使うときも安心です。
問題点
女性のニーズを捉えた新サービス。
しかし、これが男性への差別にあたるとの指摘が出ています。
弁護士のダーリア・ルドゥルスキーさんは
ドライバーを雇うにあたっては雇用上の性差別を禁止する法律があります。お客様を車に乗せるという面では公共の空間における差別が法律で禁止されています。どんなお客様でも乗車を拒否できません。このサービスは両面で潜在的な問題を抱えています。
男女平等を厳格に定めるアメリカではこうしたサービスは認められない可能性が高いといいます。
こうした指摘に対して発案者のマイケルさんは
ライドシェアサービスの安全性に対する考え方は男性と女性で異なります。私たちは他にないサービスを提案しているんです。
安全を求めるニーズと公平を求める法律の間に挟まれた新サービス。
果たしてうまく軌道に乗っていくのでしょうか?