ロシアのプーチン大統領は10月10日にクリミア半島とロシアを結ぶクリミア橋で8日に起きた爆発を受けて、ウクライナに対する報復攻撃を行ったと発表しました。ロシア軍によるミサイル攻撃でウクライナ全土で少なくとも11人が死亡しました。
プーチン氏 ウクライナ全土攻撃
「報復しないではいられない」
ウクライナの首都キーウ。イギリスの公共放送BBCの記者が生放送で伝えている最中、市内の定点カメラの映像には橋が爆破される様子が…
別の角度のカメラでは直撃を免れた人の姿が。
街では何台もの車が燃え、そばにはけが人の治療に当たる人たちも。
キーウでは現地時間の10日早朝、ロシア軍によるミサイル攻撃があり、少なくとも8人が死亡、24人が負傷しました。
地元メディアによるとミサイル攻撃はキーウだけでなく、西部リビウや東部の都市などウクライナの全土に。
この攻撃についてロシアのプーチン大統領は…
ロシア
プーチン大統領

ウクライナ政権は自分たちを悪名高い国際テロ組織に追い込んだ。
ウクライナのエネルギー・通信・軍司令部施設に対して高精度長距離兵器で陸空海から大規模な攻撃を行った。
ウクライナのテロに対する報復として大規模なミサイル攻撃を行ったと発表しました。
ロシアがテロと指摘したのが8日、ウクライナ南部にあるクリミア半島に架かる橋で起きた爆発です。
まだ車も少ない早朝。橋を走っていたトラックが大爆発、さらに隣を走っていた貨物列車の燃料タンクにも引火し大きな火災が起きました。
この爆発で橋の一部が崩落。一時通行止めになりました。
この橋がロシアが一方的に併合したクリミア半島とロシアを結ぶ唯一の橋でクリミア併合の象徴ともいわれてきました。
さらにロシアにとっては侵攻しているウクライナの南部などへの重要な補給路にもなっているため、これまでウクライナ軍は攻撃の可能性を示唆していました。
ロシアはこの爆発の報復としてミサイル攻撃を実施。プーチン大統領はウクライナ側がテロ行為を続けるならロシアの対応は強硬なものになると述べ、軍事作戦の強化を警告しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は今回の攻撃について「彼らはわれわれを滅ぼし、地球上から消し去ろうとしている」とロシアを非難しました。