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[WBS][白熱!ランキング]「再生エネ」で攻める街

ワールドビジネスサテライト(WBS)

いま攻めの姿勢で再生可能エネルギーの導入を取り組む街が増えています。一体どんな取り組みをしているのかランキング形式でお伝えします。皆さんの住む地域や出身地は入っているでしょうか。

白熱ランキング

先月、名古屋市にオープンしたパン屋さん「パン屋SUNtoF」。店内には120種類以上のパンが。原材料から手作りし、焼き立てにこだわっています。

おいしい。


やわらかくて"太陽"で作っただけある。

実はこのパン屋さんの屋上にはソーラーパネルがびっしり。太陽光で発電した電気を使ったオーブンでパンを焼いているのです。

天気の良い日なら1日におよそ2,000個のパンを太陽光発電の電気で焼けるといいます。

パン屋SUNtoF
近藤陽さん

微力ではあるが地球温暖化を防ぐために貢献できれば。

脱炭素を進めていく上で再生可能エネルギーへの期待が高まっています。

今回のランキングは再生可能エネルギーの導入量の多い自治体ベスト10です。

7位~10位

まずは7位から10位。

7位青森・六ヶ所村314,340kW
8位岡山市306,916kW
9位三重・松阪市296,876kW
10位兵庫・姫路市296,852kW

三重・松阪市

注目は9位の三重県松阪市。

松阪市といえばブランド牛の松阪牛が有名です。

洋食屋牛銀 料理長
南晋介さん

脂身に香りがあっておいしい。

この街はなぜ再生可能エネルギーが多いのでしょうか。

実は松阪市の7割は森林で古くから林業が盛ん。そこで発生するのは間伐材です。

三重エネウッド 副所長
井口弘之さん

木の幹の部分でこちらを燃やして発電しています。

ここで行っているのは間伐材を原料にしたバイオマス発電。間伐材を燃やした熱で水蒸気を作り、タービンを回して発電します。

発電量はおよそ1万世帯分。これは松坂市内の6分の1に相当します。

松阪市
竹上真人市長

森林を守ることで炭素を吸収する。カーボンニュートラルに市全体で向かっていく。

一方、松阪市内の蒲田中学校。ごみを原料としたバイオマス発電の電気を使っています。

松阪市民

不要なものを必要なものにかえられるのはすごい。
どんどん広がってほしいと思う。

4位~6位

続いて4位から6位。

4位宮崎市379,675kW
5位茨城・神栖市374,550kW
6位大分市360,792kW

茨城・神栖市

注目は5位の茨城県神栖市。茨城県の南東部に位置し、太平洋に面した神栖市。

この街はあるものの生産が日本一。それは囲碁と将棋盤。生産量は国内のシェア8割を占めています。

神栖市内を進むと現れたのは巨大な風車。神栖市には日本初の本格的な洋上風力発電施設が設けられました。

この街で洋上風力発電が盛んな理由は…

東京都内のスーパー「アキダイ 関町本店」にヒントがありました。店頭に並んでいたのは茨城県産の野菜。

実は東京都の卸売市場で茨城の青果は取扱額トップです。

アキダイ 社長
秋葉弘道さん

産地が近いということで鮮度が保持でき、輸送コストも抑えられる。
人気はあります。

神栖市で作られた電気も大量消費する東京が近いため効率よく送電できるのです。

ウィンド・パワー 専務
小松崎忍さん

せっかくつくった電気も使われるところまでの距離が長いと目減りする。
大事なエネルギーだから近い所で使うことは非常に大事。

さらに神栖市は年間を通して安定した風が吹くことも追い風になっています。

2026年には新たに19基の風車が稼働する予定です。

1位~3位

いよいよトップ3。

1位静岡・浜松市587,582kW
2位福岡・北九州市410,586kW
3位三重・津市398,797kW

静岡・浜松市

1位に輝いたのは静岡県浜松市。

名物はうなぎ。100年以上前からうなぎの養殖が行われています。

市内の住宅の屋根にはソーラーパネルがいっぱい。太陽光発電の導入量が日本一の街なのです。

ソーラーパネルを設置している住民を訪ねました。

昼間の分は全部まかなえていると思う。

なぜ浜松市で太陽光発電が盛んなのでしょうか。

浜松市 カーボンニュートラル推進事業本部
鈴木秀幸さん

日照時間が長くて太陽光発電に有利な土地。
2050年のカーボンニュートラルに向けて再生可能エネルギーは必須。
太陽光発電の導入拡大を進める。

そこで浜松市はゴミ処分場の跡地など市が所有する土地にメガソーラーを積極的に建設。

去年から市が運営する新電力と契約した田中利勝さん。電気代は以前とほとんど変わらないといいます。

それにはこんな理由が…

田中利勝さん

電気代が高くなった分は節電や省エネを心がけて。
気持ちも少し満足感がある。

さらに太陽光パネルを増やすため地元の信用金庫「浜松いわた信用金庫」も協力。

太陽光発電の設置資金を専用のローンで融資し、普及を後押しします。

浜松いわた信用金庫 本店営業部
岩﨑良太さん

世界的にもエネルギー情勢が厳しい。我々もできる範囲でお手伝いしたい。

再生可能エネルギーの導入拡大に向け全国の自治体や企業の挑戦が続きます。

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