スポンサーリンク

[WBS]中国もう一つの締め付け!住宅取引で厳しい価格審査

ワールドビジネスサテライト(WBS)

恒大集団の過剰債務問題をきっかけにして中国では不動産バブルへの懸念が高まっています。

中国のマンション価格の年収に対する倍率は深圳、北京、上海、広州といった大都市では年収の40倍から60倍近くまで高騰しています。

そこで政府は中古マンションの価格の高騰を抑えるためマンション取引の価格の規制を本格的に始めています。

その政府の厳しい規制の裏ではいま大きな混乱が起きています。

上海市局の菅野陽平記者。

上海中心から車でおよそ1時間の場所にやって来ました。こちらに広がるのは1周およそ4キロの大きな人工の湖です。周りには5つ星ホテルや水族館、ヨットハーバーなども造られ、一つの街が完成する予定です。

その湖畔で建設が進む高層マンション群。全ての部屋から湖を望むことができるのが売りです。

270平米メートルだと約3億4,850万円から。

最多価格帯は約3億5,700万円か約4億800万円。

230平方メートルの部屋はすでに売り切れた。

3億円以上するにも関わらず販売は好調だといいます。その理由は・・・

中古は1平方メートルあたり約170万円。こちらの平均価格は約136万円。

「新築は中古より得?」

お得。

中古マンションの価格が高騰しているため新築マンションは割安になっているというのです。

実は中国では新型コロナ対応の金融緩和によって余ったマネーが不動産市場に流入したため市場にニーズを反映しやすい中古物件が暴騰。新築物件を遥かに上回る上昇率となっているのです。

ただ、今その不動産の中古市場に異変が起きています。

上海市内にある大手不動産業者「中原地産華発路店」を訪ねました。

見せてくれたのは担当する地区の中古物件のリスト。売却を希望する物件が105件あるもののインターネットで外部に公開されているのはわずか15件だけ。その理由は・・・

中原地産華発路店の馬明店長。

政府の価格審査に通った物件だけがインターネットで一般公開展示できる。

通らないと公開できない。

政府が出している審査通過価格は基本的に市場価格より10~15%低く設定されている。

実は政府は7月から価格上昇の著しい大都市でマンション取引への規制を強化。

例えば上海ではオーナーが売却を希望する物件について当局が価格審査を実施し、審査を通過した物件しかインターネット上のプラットフォームで一般公開することができないのです。

この不動産店では規制後、成約が3~4割ほど減少したといいます。

その一方、SNSでは・・・

一般公開されていない内部のサイトでは100万元(約1,700万円)高い。

表の価格と裏の価格が存在している。

表面上は規制後の安値を記載しているものの実際にはそれより高値で販売するという当局の規制をすり抜けた裏取引が横行しているというのです。

上海市内の住宅街にやって来ました。こちらに建っている10階建てのマンション、この一室が中古で売りに出ています。144平米で1,100万元と出ています。日本円で1億8,700万円です。実際にこの価格で販売がされているのか確かめてみたいと思います。

仲介を担当している不動産業者を訪ねてみました。

物件の価格について聞いてみると・・・

144平方メートルの物件は1,350万元(約2億2,950万円)で売っている。

「ここには1,100万元(約1億8,700万円)と書いていない?」

これは本当の価格ではない。政府の指導価格。

販売員はインターネットに公開された価格より4,000万円以上も高い2億2,950万円の売値を主張します。

さらに・・・

募集サイトでご覧になる価格は実際の売値と違う。

実際に売り手が売りたい値段はそれより高い。

政府だって価格が下がることなんて望んでいない。

インターネット上の価格は"見せかけ"だと主張しました。

混乱する中国の不動産市場。今後の見通しについて専門家は・・・

易居不動産研究院の厳躍進研究マネージャー。

1物件に2つの価格がある現象は政府が把握していると思う。

中央政府の最近の動きを見るとIT、ゲーム、教育塾関連企業などの取り締まりに似た傾向がある。

これからは規制する政策がさらに出てくると考えられる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました