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[WBS]中東初サッカーW杯が開幕!巨額マネーの祭典に混乱も

ワールドビジネスサテライト(WBS)

中東で初めてとなるサッカーのワールドカップがカタールで開幕しましたが、ヨーロッパなどで抗議デモが相次ぐなど批判の声が強まっています。

中東初サッカーW杯が開幕

巨額マネーの祭典に混乱も

日本時間の11月21日未明、中東で初めての開催となるワールドカップ カタール大会が始まりました。

カタールのサポーター

カタールは素晴らしい国だ。
ワールドカップを前に一変した。
全世界をカタールに迎える準備として新しい施設・スタジアムがある。

石油や天然ガスで潤う世界有数の豊かな国、カタール。ワールドカップ開催に向けた巨額の投資で国の景観は変貌しました。

人口およそ290万人の小国カタールに120万人を超える観客を迎えるため、日本の三菱商事などと手を組み初めてとなる地下鉄「ドーハメトロ」を整備。

日本製の車両は無人運転で富裕層向けの座席は地下鉄とは思えない豪華なつくりです。

地下鉄の利用客

きれいでとても速く、効率的で、タクシーや車で行くよりも良いから興味深い。

さらにスタジアムも新たに7つ造るなど、惜しみなく投じられたその総額は日本円で32兆円以上とされています。

これまでの大会と比べ、一桁違う前例のない巨額の費用に。

しかし、中東での初めての開催となったことでさまざまな問題も発生しています。

厳格なイスラム教国のカタールでは公の場での飲酒は厳禁。

ただ、FIFA(国際サッカー連盟)は大会スポンサーのバドワイザーに当初はスタジアムなどに限りビールの販売を認めていました。

それが開幕2日前に急きょ禁止に。開幕戦では「ビールが欲しい」とサポーターから異例の大合唱が起きました。

死者多数…欧米から批判

そして今、カタールが抱える深刻な人権問題が批判を集めています。

アジアで最も貧しい国とされるバングラデシュ。開幕戦を観戦するため人々が集まっていました。

実はこの人たち…

スタジアムの建設労働者

カタールで4年働き、休暇で帰ってきた。
ワールドカップは楽しく見ることができる。

大会用のスタジアム建設に携わってきたのです。

裕福な国であるカタールでは外国からの移民や出稼ぎ労働者が多く働いています。

しかし、過酷な労働を強いれら、この10年間でおよそ6,500人が命を落とし、今回の大会で使用するスタジアムの建設現場でも多くの犠牲が出ていたとされていて非難の声が挙がっているのです。

日本とも対戦するドイツでは…

ドイツの労働福祉団体

きょうから始まる試合は痛みと死で買われている。
これまでで最も血生臭いワールドカップだ。

ワールドカップの開幕に合わせ6,500個のサッカーボールを並べたスタジアムで追悼式を行い抗議しました。

通常はワールドカップ開催で盛り上がるスポーツバーでは…

スポーツバー店主

あまりにも多くの人権が侵害され、倫理的な観点から正当化できない。

カタールが抱える人権問題は労働環境だけではありません。

デモ参加者

性差別、同性愛嫌悪、人種差別の警察国家を共謀するのはやめよう。

厳格なイスラム教国のカタールでは同性愛は違法。性的マイノリティーの人権が守られていないと欧米各国から非難の動きが…

大会に出場するアメリカ代表はチームロゴに多様性を示す虹色をあしらい抗議の姿勢を示しています。

こうした動きについて中東情勢に詳しい専門家は…

中東調査会 研究員
高尾賢一郎さん

政治的立場や人道的な立場を各人、各国が行うかというのは、ある意味ではカタールからすれば「他国の勝手」と。
おそらくカタールとしても「何を今さら」というところはあるのではないか。

中東初の祭典に落とす影。

FIFA会長のインファンティノ氏はこう呼び掛けています。

FIFA
インファンティノ会長

私たち欧州人が3,000年間に世界中でしてきたことを考えると、次の3,000年に向けて私たちが謝罪する必要がある。
他人にモラルを説く前に。

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