2018年2月に迫った平昌オリンピック。
ソウルと会場エリアを結ぶ韓国高速鉄道、KTXが12月22日に開通しました。
開幕まで50日を切り、地元は盛り上がりを見せているのかと思いきや開催期間中のホテルの予約率は低くガラガラだということです。
一体、何が起きているのでしょうか?
オリンピック会場
ソウル支局の和田高記者、
いま平昌方面からソウル駅へ高速鉄道の車両が入ってきました。車両の横にはオリンピックのキャラクターが描かれています。
KTXの開通により、これまで高速バスなどを乗り継いで3時間以上かかっていたソウルからオリンピック会場近くまでの時間は最短絵1時間半ほどに短縮。
乗車料金は片道約2,800円です。
乗客は、
家族旅行だけど速くて良かった。
ソウルから日帰りでも十分に往復できる。
ソウルからの日帰り圏内になったオリンピック会場。
しかし、ある問題が発生しています。
ホテルの予約率
オリンピック期間中のホテルの予約率は22%とガラガラなのです。
理由のひとつは北朝鮮問題。
約5万5,000室の客室があるこの地域でIOC平昌オリンピック組織委員会が客室の予約を約5,500室分をキャンセルしたのです。
朝鮮半島の緊張によりIOCの招待客が減ったためでした。
もう一つの理由が地元のホテルによる「ぼったくり」です。
11月に改装した「HOTEL R」、24平方メートルのダブルルーム。宿泊費はなんと7万円に設定していました。
さすがにこの値段ではお客様は集まらずリニューアルオープン直前に4万円に値下げしたといいます。
HOTEL Rの鄭善煥社長は、
当初の宿泊料金から下げた。「ぼったくり」は非常識だった。
こうした中、韓国が期待を寄せるのは中国人観光客です。
11月の中韓首脳会談で両首脳は2018年の平昌オリンピックと2022年の北京オリンピックで互いに協力することで合意。
結果、中国人のチッケト購入が3,000枚から6,000枚と急に2倍に増えました。
韓国の文在寅大統領は、
中国でもっと盛り上がりがあるべき。多くの中国国民に平昌五輪に来てほしい。
しかし韓国と中国の関係はアメリカのミサイル防衛システム、THAADの配備に不安定な状態が続いています。
12月に解禁された中国人団体客の韓国への旅行が再び禁止されたとの情報もあります。
ソウル支局の和田高記者は、
北朝鮮問題も解決の糸口すら見えず平昌オリンピックは課題山積のまま開催の年を迎えそうです。