原材料や人件費などの高騰を受けて身近な食品やサービスの値上げが相次いでいます。
6月1日から値上げする商品、例えばチーズや納豆、それからクリーニング代。
いずれも私たちの生活には欠かせないものですが、それがそれぞれ価格が引き上げられました。
チーズは7%以上、納豆は10~20%、クリーニング代は5~14%ということですが、クリーニングの白洋舎については11年ぶりの値上げだといいます。
こうした一方で、6月1日から値下げをするという企業も登場しています。
値上げの6月にあえて値下げに踏み切る狙い。
一体なんなんでしょうか?
株式会社ハブ
[blogcard url="https://www.pub-hub.com/index.php/menu"]
6月1日から値下げを実施したのは全国に105店舗を展開する英国風パブチェーンのハブです。
ハブの駒田知也さんは、
主にカクテルとフードメニュー。多くのメニューが値下げになっている。
ハブはドリンクやフードメニューの価格を下げメニューを刷新。
例えばテキーラサンライズなどのカクテルはレギュラーサイズで650円でしたが160円安くしました。
また生ハムは80円の値下げ。
ハーフピザも60円の値下げです。
ドリンクは26品、フードは全メニューの約8割を500円以下に抑えました。
この値下げの知らせを聞いて開店直後からご覧の賑わい。
こちらの男性は、
ワンコインで飲めてふらっと来て帰れる。ローストビーフはもともと700円くらい。それが500円で食べられる。つい頼んじゃう。
これまでは飲み物だけを注文するお客様が多かったといいますが、フードも値下げしたことでドリンクと合わせて注文するお客様も。
これによって客単単価の上昇も見込めそうです。
ハブは戦略的な値下げで集客につなげ売り上げアップを狙います。
新規の顧客も取り込もうという狙いもある。リーズナブルな価格の商品を増やすことでより多くのお客様に来てもらおうと。値下げで競争力をつける戦略。
株式会社ラウンドワン
[blogcard url="http://www.round1.co.jp/"]
値下げはこちらのレジャー施設でも。
値下げしたのは生ビール。
中ジョッキは従来の650円を200円に。小ぶりのサイズは100円にしました。
こんなに安くて大丈夫なのか?100円だったら何杯でも飲めるので何杯も頼んでしまう。
この春、大手メーカーが業務用ビールを値上げしたため100円は赤字覚悟。
ビールだけではなく、ハイボールやサワー、ワインも100円に大幅値下げをしました。
その狙いは…
ラウンドワン池袋店の若生悟支配人は、
仕事帰りのサラリーマンのお客様がメインターゲット。
現在、ラウンドワンの客層は学生が中心。
ドリンクやフードの注文も限られており、客単価の平均は1,300円ほどだといいます。
100円のアルコールを呼び水にして狙うのは学生より利用料が高い仕事帰りのサラリーマン。
居酒屋代わりに利用してもらうことで客単価の底上げにつなげたい考えです。
値下げ初日のこの日、出だしは好調のようです。
日中のアルコールの注文数は10倍に増えました。
池袋の界隈は飲食店などいろいろあるので、ラウンドワンに来て「アルコール100円」「アルコールも飲めるし遊べる」という双方を狙っている。
値下げに新規顧客を呼び込む効果はあるのでしょうか?
株式会社プレナス
[blogcard url="http://www.hottomotto.com/"]
すでに5月から値下げを行っていた弁当チェーンの「ほっともっと(Hotto Motto)」。
値下げしたのは定番商品ののり弁当です。
これまでの350円から300円に引き下げました。
それから1ヶ月…
ほっともっとを運営するプレナスの古賀雅也広報室長は、
のり弁当が300円になったことで多くのお客様が来ている。
値下げの効果でのり弁の販売が2倍近くふくらんだだけでなく、狙っていた新規の顧客も獲得。
客数は全体で7%程度伸びているといいます。
さらに思わぬ効果も…
より単価が高い他の商品への波及効果も見られるといいます。
しょうが焼き弁当やから揚げ弁当の買い上げ点数が伸びたり、おかずのみ購入する主婦が増えたりそういった良い感触を得ている。