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[WBS]感染急拡大に追い付かず!遅れ生じるPCR検査 対策は[プレシジョン・システム・サイエンス株式会社]

2022年1月26日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

1月26日に全国で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は初めて7万人を超えて2日連続で過去最多を更新しました。

一部の医療機関ではPCR検査の結果判明に遅れが生じています。こうした状況を少しでも改善しようと対応を急ぐ検査機器メーカーを取材しました。

感染急拡大で検査ひっ迫!結果判明に遅れも

吉脇丈志記者。

新橋駅前のPCR検査場です。こちらは予約制ですが検査を受ける人がひっきりなしに出入りしています。

こちらのPCR検査センターでは東京都が無料の検査を始めた先月以降、検査を受けに来る人がおよそ5割増加。1日平均600人ほどが訪れています。

東京・北区にあるクリニック「いとう王子神谷内科外科クリニック」。

2週間ほど前から発熱やのどの痛みを訴える子どもの患者が増えました。

1日25人ほどが受診し、陽性率は40%を超えています。

さらにいまある問題が…

いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長。

検査結果が通常は明日の昼ぐらいに出るが、検査会社がひっ迫していて2~3日かかることもある。

検査数が急増したため結果の判明に遅れが出ているといいます。検査の遅れは治療を妨げかねません。

モルヌピラビル、経口の新型コロナ治療薬は発症から5日以内に服用を開始しないといけない。

検査結果の遅れで治療が開始できなければ不利益になってしまう。

小型で時間短縮!"全自動"PCR検査

こうした状況を少しでも改善しようと検査機器メーカーも対応を急いでいます。

角谷暁子キャスター。

これは何ですか。

プレシジョン・システム・サイエンスの田島修二社長。

PCR検査を全自動で処理できる自動装置。

クリニックや開業医、そういうレベルでも使ってもらえる性能を持っている。

通常、PCR検査は検体と試薬を手作業で混ぜた後、機械にかけるなど手順は複雑です。

小さな医療機関では対応できず、検体を検査機関に送っているため、結果の判明には時間がかかります。

しかしこの機器の場合、まず検体を入れるチューブは一度フタをしたら、そのまま機器にセットできます。

検査に必要な薬も…

これ一つで必要な全試薬が網羅的に搭載されている。

検体や試薬に触れることなくおよそ2時間で結果が判明します。

全自動を謳うこの装置、検査時間は手作業に比べて3分の1で済むといいます

「小型で全自動」にこだわった。

完全に密閉された環境でコントロールすることが必要。

そこには機械化の決定的なメリットがある。

この機械、価格は850万円以上しますがさまざまな医療機関から院内に置きたいと問い合わせが増えているといいます。

また医療機関や企業からの検査も直接受託することにしました。

いつでも誰でもどこでも受けられる環境の整備をその地域の医療従事者と連携してやれる態勢をぜひ作りたい。

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