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[WBS]ドンキで働く避難民に密着!就労支援 見えてきた課題とは[株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス]

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ロシアによるウクライナ侵攻によってほかの国に避難したウクライナ国民は500万人を超えていて、日本も現在820人を受け入れています。日本では避難民が希望すれば1年間就労しながら滞在することが可能で、就労支援に名乗りを上げる企業も増えています。WBSでは大手ディスカウントショップ「ドン・キホーテ」で働くクリスさんの密着取材を続けてきました。そこから見えてきた日本の課題とは。

ドンキで働く避難民に密着!ウクライナ支援の課題とは

東京・足立区のドン・キホーテの店舗「MEGAドン・キホーテ環七梅島店」。

ここで働く一人の女性。ウクライナから避難してきたクリスさんです。この日は初の出勤日。

ウクライナから避難
クリスさん

この日をずっと待っていた。早く仕事がしたかった。

クリスさんがウクライナを出国したのは3月上旬。南東部の町から知人らとともに車や列車を乗り継ぎ、まずはポーランドに移動。娘のレラちゃんと2人、義理の姉が住む日本にやって来たのです。

勤務は週4日、時給は日本人と同じ1,050円。

日本語が話せないため接客ではなく、品出し作業がメイン。

通訳も交え、スタッフから棚に置かれている商品の番号と同じ番号の商品をその場所に並べるように指示がありました。

クリスさん

番号は一緒だけど包装が違う。

店長

ここ(番号)が一緒なら大丈夫。

クリスさんが指摘したのは季節限定商品と通常商品の微妙な違い。

MEGAドン・キホーテ環七梅島店
吉田千尋店長

すごい熱意がある。
覚えるのが早い。

スタッフも携帯電話に翻訳アプリを入れ、積極的にコミュニケーションを図ります。

ウクライナから避難
クリスさん

言葉にできないほどのサポート。
日本語を覚えたら必ず感謝の気持をみんなに伝えます。

クリスさんが住んでいるのはドン・キホーテが用意した都内のアパートで賃料は無料。

マットレスや家電、生活用品なども提供されたものです。

ウクライナから避難
クリスさん

家の提供と家賃の負担をしてもらい本当に救われた。

決して生活が楽なワケではありません。政府は日本に身寄りのないウクライナに避難民に対しては1日最大2,400円の生活費を支給していますが、クリスさんの場合、義理の姉が日本で暮らしているため支給の対象外。10万円に満たない月給でやりくりをしないといけないのです。

クリスさん

ハジメマシテ。

レラちゃん

ハジメマシテ。

クリスさんはできる仕事を増やすため娘とともに日本語の勉強を必死にしていました。

日本の企業で働きながら自立して生活したい。そう考えるクリスさんは通訳の付き添いを断り、ひとりで仕事を始めていました。

ところがお客さんから話しかけられても何も答えられません。

お客さん

海苔はもうない?

通訳

すいません。

結局、見かねた通訳が飛んできてお客さんに謝ることに。

番組スタッフ

お客さんに声をかけられていたけれど…?

ウクライナから避難
クリスさん

言葉が分からないから聞かれてもなんと答えればいいか分からない。
罪悪感がすごい…

クリスさんが働き始めてからおよそ1週間。日本での安全な暮らしに感謝しながらも不安は尽きないといいます。

現地の残してきた夫の安否がなにより気がかりでした。

ウクライナから避難
クリスさん

夫は穏やかな人。
金属加工の工場で働いている。4日前にその工場の近くに爆弾が落とされた。

先月の娘のレラちゃんの5歳の誕生日でも誕生パーティーに夫が参加することはできませんでした。

クリサさんがいま願うのは夫ともに家族3人で日本に住むことだといいます。

ウクライナから避難
クリスさん

夫が日本に来ることが可能なら日本に残りたい。
ただ夫がウクライナを出られるのは戦争が終わったとき。
避難民ではなくなるけれど日本は受け入れてくれる?
もし夫が日本に来られなかったら私たちはウクライナに帰らざるを得ない。

ウクライナ避難民の受け入れを決めた日本政府は今後こうした問題に直面することになります。

専門家は…

難民支援協会
石川えり代表理事

戦争終結後にどのような在留資格が保障されるのか、続いていくのかは今の段階では分からない。家族を呼び寄せられるかも不透明。
先が見通せないことで「日本にこのまま居ていいのか?」と、日本語を勉強して定住していく意欲をそぐことになってはいけない。
本陣が見通し可能な制度・情報を提供していくべき。

先行きの見えない毎日を懸命に生きるクリスさん親子。それでもクリスさんは前を向いていました。

ウクライナから避難
クリスさん

夫が日本にくる夢を実現するために私はここで全力を尽くす。
素晴らしい日本で生きていきたいから。

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