スマートフォンで自分や友人を撮影してTwitterやInstagramなどのSNSに投稿し思い出を共有する方も多いと思います。
SNSの利用人口は右肩上がりで増えていく中、こうした写真の投稿が招く思わぬトラブルも急増しています。

今回、WBSでは写真投稿に潜む落とし穴を取材しました。


写真投稿
街の人にSNSへの写真投稿について聞くと…
40代男性、
やってた。インスタグラムとかフェイスブックとか。

趣味で釣りするので釣った写真とか。

20代女性、
さっきVRバー行ってきたけど、そこで撮った自分の写真をあげた。

写真投稿はそんな抵抗ない。

20代女性、
ツイッターに載せていた写真が別の人のアイコンに使われていてびっくりした。怖い。

実際に写真をなりすましに利用された人もいました。

神奈川県に住む20代の女性、長谷川さん。彼女も悪用の被害に遭ったといいます。

ツイッターに載せた自撮り写真が悪用サイトに飛ぶように利用されていた。

ちょっとびっくりして怖いですね。

これが実際の画面。ツイッターのヘッダーとアイコンに長谷川さんの写真が使われています。

そして、「動画販売してます!」の文字。

無断で広告に利用されていたのです。

写真が使われたことで長谷川さん自身に卑猥なメッセージが届いたことがあるといいます。
メッセージが来たりとか、「ホテルどう?」とかはあった。

間違った情報が出回るリスク
また写真を使われる被害だけではなく、自分に関する間違った情報が出回るリスクも…
常磐道で前を走る男性にあおり運転をした上、暴行した男と同乗していた女が逮捕された事件。

この事件をめぐり…

被害女性、
普段通りに寝て起きたら別人なのに犯罪者扱いされていて。どうしていいか分からないし、なんでこんなことが起きたのか分からない。

同乗していた女と投稿した写真の服装が似ているという理由からこの女と間違われてネット上で誹謗中傷を受ける事態に発展しました。


また今年9月にはSNSに投稿された女性アイドルの瞳に映った景色から住所を特定し、わいせつな行為をした男が逮捕されるという事件も。

国立情報学研究所
[blogcard url="https://www.nii.ac.jp/"]
大きなトラブルを未然に防ぐため写真の投稿には細心の注意を払うべきだと専門家は指摘します。
国立情報研究所の越前功教授、
個人を特定するような、個人の場所や個人のプロファイルを想起させる情報は載せるべきではない。

写真などから個人情報が特定されてしまうと生体情報を利用したより大きな被害につながる可能性があるといいます。

条件が整うと写真から指紋が抽出できてしまう。

これはスマホのカメラで撮った私のピース写真だが指紋が浮き出てしまう。

これはスマホのカメラで撮った教授のピース写真。

この写真を解析すると金融機関などでも採用が進む指紋認証を突破できる精度の指紋を抽出できるのです。

生体情報の抽出を防ぐためには指紋部分をぼかしたり、画像の解像度を落としたりすることが有効だといいます。

カメラの解像度が高くなってきて、生体の部位が抽出される脅威もあるので注意が必要。
