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[WBS] 100円寿司で勝つ!新戦略は「天然魚」!

2017年1月18日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

株式会社くらコーポレーション

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大坂府貝塚市にあるくら寿司

2016年10月にオープンした東貝塚店では休日にもなると大勢のお客様が詰めかけます。

株式会社くらコーポレーションは業界で初めて、いつでも気兼ねなく注文ができるタッチパネルを導入。

皿を5枚入れるとゲームができ、当たれば景品がもらえるなど家族で楽しめるのが売りです。

エンターテイメントはお店の外にもあります。池の中には何故か魚と一緒にロボットの魚が泳いでいます。子供たちにも大人気です。

天然魚

そんな株式会社くらコーポレーションはが打ち出した新たな一手が養殖ではない「天然魚」です。

お客様は、

天然のものがあると息子に聞いて今日初めて来た。

女性のお客様が食べているのは「天然のボラ」。

おいしい。臭みとか感じない。淡白な甘みがある。

天然魚はほかにも「マヒマヒ」や「太刀魚」など全部で14種類。

一体、なぜ新鮮な天然魚が100円で提供できるのか?

天然魚加工センター

そのヒミツは店舗に隣接する天然魚加工センターにありました。

午前6時、トラックから運び出されたのは全国から集まってきた獲れたての天然魚。

女性が食べていたボラもあります。

天然魚プロジェクトの尾越健二リーダーは、

このボラは刺身が非常に美味しい。鮮度管理が難しかったので気軽に扱える魚ではなかったが産地から納品時間を短縮したり、刺身で使えるための施策をとることで提供できるようになった。

天然魚のボラはまず機械に入れウロコを取ります。そして手作業で頭や内蔵を取り除いていきます。

いかに早く頭を外して内蔵を剥がすか。臭いの元を早く断ち切るかが重要。

入荷から素早く加工することでボラでも刺身としての商品化が可能になりました。ほかにもコブダイやクロダイ、カレイなど寿司ダネではあまり聞かない魚もあります。

魚をさばく専門のスタッフを置くことで小さな魚から大きな魚まであらゆる種類の加工に対応が可能になりました。

例えば天然はまちのカマ、

頭は仕入れ段階で発生しなかったので使い方は真剣に考えてなかったが、端から端まで魚肉として商品開発が進むようになったのもメリット。

天然はまちのカマは唐揚げにしてフライドフィッシュとして販売しています。

丸ごと魚を買うところからスタートしているので、仲介業者、加工業者、流通業者のコストを削減することに成功したので100円で販売できる。

しかしこの日、倉庫に運び込まれたのは僅かな量。多い時は倉庫に入りきらないほどになるといいますが…。

日本全国の海が大荒れ。漁ができないため魚が入ってこないのです。

鷹巣定置網組合

天然魚を安定的に調達するため責任者の尾越健二リーダーが訪ねたのは定置網漁の業者です。

一番早かったら3月15日くらい?

鷹巣定置網組合の西濱豊代表は、

初回の漁ができるのは3月の頭くらい。

この辺くらいから操業してもらえるとうれしい。

今年の操業を早めて漁獲量を増やして欲しいとの交渉です。

株式会社くらコーポレーションは2015年に網に掛かった魚を丸ごと買い取る「一船買い」契約に踏み切りました。どんな魚が入ってくるか分かりませんが大量に仕入れることができます。

一方、漁師にとっても安定した価格で買い取ってもらえるメリットがあります。

鷹巣定置網組合の西濱豊代表は、

一次産業は漁をしていて市場に出すだけでは勝ち組になれない。これからもくら寿司に頼りながらやっていければ。

くら天然魚市場

一船買い」で仕入れた魚は回転寿司店の隣りにあるくら天然魚市場でも販売しています。

株式会社くらコーポレーションの田中邦彦社長はスーパーより安いと胸を張ります。

これ絶対他店では1,000円はする。目を見て、鮮度が良いでしょ。

ベニズワイガニが650円。寒サバが500円など近隣のスーパーより3~7割安いとアピールします・

お客様は、

なかなかこんな値段で買えないので主婦にとってはうれしい。目で見えてとっても安心。

みんな安い。売れるよ。2~3日おきに来る。

ライバル店との争いが増々激しくなる中、激安の天然魚で集客を図るくら寿司。今後全国にも広げていく方針です。

魚は肉より高くなっている。仕入れ値もマグロやサーモンは3~5年前から2~3割上がっている。このままいくと1皿100円で売れない。お客様の単価も上がってしまい食べられなくなる時代も来る。天然魚をいかに活用できるかが生死を握っている。

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