「機能性表示食品」。例えば「内臓脂肪が気になる方に」と書かれた商品など事業者の責任で科学的根拠を元にこの食品、こんな機能がありますよということを表示しています。
2年前に始まったこの制度、市場規模は約1,483億円まで拡大しています。
この制度を利用して売上拡大を目指すのが「リンゴ」です。その取り組みを取材しました。
一般社団法人青森県りんご対策協議会
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10月3日、東京都内で開かれたイベント。吉本の芸人が登場しました。
ハイヒール リンゴさんは、
リンゴが好きで、リンゴという名前を三十何年前に付けた。
PRしたのは青森のリンゴ。青森県は全国のリンゴ収穫量の約6割を占め日本一を誇ります。
出荷量は毎年45万トン前後で横ばいですが、ここ4年、吉本の芸人と大々的にPRを展開しています。
そのワケを青森県りんご対策協議会の加川雅人会長は、
日本で「果物離れ」があり、果物を買って食べる習慣がない。リンゴの良さを知ってもらいたい。
JAつがる弘前
[blogcard url="http://www.ja-tu-hirosaki.jp/"]
リンゴの消費拡大を目指す新たな取り組み、青森県弘前市で始まっていました。
畑で栽培しているのは特産品種の「フジ」。
JAつがる弘前 指導部の石山敬さんは、
このフジで機能性表示食品を取ろうとしている。
JAつがる弘前が旗振り役となりフジを機能性表示食品として消費者庁に届け出て商品化しようとしてるのです。
リンゴに含まれるプロシアニジンという成分は食後の血糖値の上昇を抑えたり、体脂肪の燃焼を助けるなどの働きがあると報告されています。
JAつがる弘前では研究機関のデータを元にプロシアニジンが一定量含まれるリンゴについて、この機能性を表示し付加価値を付けたい考えです。
商品名の案はプライムアップル。プロシアニジンはいろいろいいことがあるので一番いいものを届け出し、表現したい。
今年からプロシアニジンの量を増やす栽培方法の研究も始めました。
来年春の出荷までには届け出を受理されてリンゴを機能性表示食品としてアピールしたいと意気込みます。
ぜひ取得したい。機能性表示食品で消費が高まることで生産者のやる気が鼓舞されると思う。
株式会社サラダコスモ新潟
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こうした中、いち早く機能性表示食品となり売上が伸びたものがあります。
それが「もやし」です。
2015年、「大豆イソフラボン子大豆もやし」は生鮮食品として初めて機能性表示食品として受理されました。
大豆を発芽させたもので従来のものより栄養素が多く含まれているといいます。
牧島直樹副工場長は、
タンパク質やカルシウムなど緑豆モヤシの2倍の栄養がある。
袋には「骨の健康が気になる方に」と表示。商品の特徴を全面にアピールしています。
価格は平均の2倍以上とお高めですが機能性表示の効果は絶大で売り上げは1.8倍伸びました。
機能性表示食品の届け出をしてから2年間で2倍の生産量。
現在、受理されている1,064品目のうち、生鮮食品はわずか8つです。
果たしてリンゴは機能性表示食品となり得るのでしょうか?