シリーズ「ケーザイのナゼ?」。
今回はこちらです。ずらりと並んでいるのは全てクラフトコーラです。元々は手作りコーラのことを指しますが、実は今年だけで10種類以上も発売されていて、大手なども続々と参入するほど注目を集めています。
一体ナゼなのか直撃リサーチしてきました。
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社
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日本の特産品を集めたセレクトショップ「日本百貨店 にほんばし總本店」。
店内を見てみると…
日本百貨店の商品統括バイヤー、日暮学さん。
こちらがクラフトコーラ売り場。この1年爆発的に売れている。
クラフトコーラとはいわゆる手作りコーラのこと。レモンなどの柑橘にシナモンやバニラなどを組み合わせることであの味を再現できます。
昔ながらの製法ではさらにコーラナッツという種子が加えられたためコーラと呼ばれるようになったとされています。
実は今年、このクラフトコーラが続々と発売されていて、大手も参入するほどブームとなっているのです。
一体ナゼなのでしょうか?
こちらの店では2年半ほど前からクラフトコーラの販売を開始。
特に売れているのが炭酸で割って飲むシロップタイプ。まとめ買いするお客様がいるほどの人気だといいます。
パッケージがおしゃれなのでギフトで上げるのもいいかなと。
クラフトコーラを飲んだ。スパイスの感じがして美味しかった。
今年に入って大手などもこのクラフトコーラに参入しました。
高級スーパーの成城石井が発売したのがこちらのクラフトコーラ。
発売から3ヵ月で12万本を売り上げ、成城石井のペットボトル飲料売上金額ランキングで1位になりました。
輸入食品を扱うカルディが発売したクラフトコーラはおよそ2週間で完売。
そして、飲料メーカーのポッカサッポロもクラフトコーラに参入しました。
ポッカサッポロ フード&ビバレッジの食品飲料事業本部、室晃司さん。
好評で年間の販売計画を更新。いまも大幅に更新中。
予想の1.5倍の売れ行きに手応えを感じ、スパイス感を強めて9月にリニューアル。レモンにシナモンやナツメグなど10種類のスパイスを組み合わせました。
峰村美穂記者。
甘さはかなり控えめですっきりしていて、普段飲むコーラとは全くイメージが違います。
おすすめの飲み方は追いスパイス。ブラックペッパーやチリなど好みのスパイスを加えて味を変えられます。
もともとコーラの開発をしていなかったポッカサッポロ、一体ナゼ?クラフトコーラに参入したのでしょうか?
柑橘といえばポッカレモン。
グループに老舗のスパイスメーカーがあるのでスパイスも活用できる。
親和性のあるドリンクだというのが開発のきっかけ。
ポッカサッポロは認知度を上げるため飲食店向けの業務用も発売。今後需要も見込んでいます。
そのクラフトコーラを実際に使っているのがこちらの居酒屋「吉柳食堂」。
店主が作っていたのは…
吉柳食堂の吉柳利哉店主。
これが店の一番人気、味の決め手はクラフトコーラ。
バナナや牛乳などにクラフトコーラを加えたドリンク。
ほかにも酒と合わせたカクテル、ケーキやクッキーなどさまざまな料理にアレンジしているといいます。
クラフトコーラの提供を始めたのは一体ナゼなのでしょうか?
これが飲みたい、あれも飲みたい、最後はしめであれ。
みんな新しいものを求めているので、そういった意味では使いやすい。
背景にあったのは新型コロナの影響です。
こちらの居酒屋は緊急事態宣言中は休業。宣言が解除された10月からは午前0時まで営業していますが、客足はなかなか戻ってきません。
そこで新たな戦略として打ち出したのがクラフトコーラだったのです。
クラフトコーラは実は今年だけでも10種類以上発売されています。
ラベルを見ると「瀬戸内」に「岐阜」や「屋久島」まで、ナゼ?地方のクラフトコーラが登場しているのでしょうか?
飲料に詳しい専門家に聞くと…
飲料専門家の江沢貴弘さん。
非常に簡単に作れるのが一つの要因。
地域で作っているスパイスやハーブをブレンドできれば、より地域に特化したクラフトコーラを作れる。
さらにクラフト市場の中でも酒造免許が必要なビールなどと比べて清涼飲料水は参入しやすい背景があるといいます。
クラフト市場に参加したかったが、できなかった人がたくさんいる。
個性を出しながらクラフト市場に参入できるということで今のシーン(状況)ができているのでは。