ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前に増え続けている訪日外国人。
彼らの間で話題になっている自動販売機がありました。
なにやらスマートフォンを取り出しと思いきや、商品をパシャリと撮影します。
これは?
飲み物の情報が分かるから。旅の助けになっているよ!
実はこれはポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社が外国人向けに提供している商品の翻訳サービス。
スマートフォンで撮影すれば英語や中国語など4ヶ国語で商品情報を表示。
宗教上の理由など原材料を気にする外国人でも中身を確認してから購入することができます。
少しだけ砂糖が入っている。カロリーで選ぶことができるから、これがあってよかった。
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の村本忠正さんは
自動販売機の国内需要は成熟期になっているので、外国人向け言語対応は非常に重要になってくると思う。
いまや自動販売機市場は頭打ち。この10年で台数が3.6%減、売り上げは21%減となっています。
背景にはコンビニやスーパーなど飲料販売の多様化が挙げられます。
長篠設楽原パーキングエリア
新東名高速道路の長篠設楽原パーキングエリアでも少し変わった趣向でお客様の心を掴んでいる自動販売機がありました。
それは飲み物を購入すると、
大将たる者は家臣に慈悲の心をもって接することが最も重要なのだ。
これは戦国武将自販機と呼ばれるものです。
というのも長篠設楽原パーキングエリアはかつて長篠の戦いで織田・徳川連合軍と武田軍が戦った跡地です。
そんな地域の特色を自動販売機に取り入れています。
例えば、
及ばざるは過ぎたるより勝れりじゃ、急ぐべからず。(徳川家康)
疾くこと風の如く、はいいが制限速度は守るべし。(武田信玄)
2016年2月から始まったこのサービス、SNSや口コミで広がりPR効果も上々だといいます。
お客様は
高速道路にあるから高速道路のことを話してくれたら興味もひく。土地のことも知ることができる。
このサービスを仕掛たダイドードリンコ株式会社の正本肇さん、手応えを感じています。
おしゃべり機能を入れることで少しでもお客様に近づくことができたら。
ダイドードリンコ株式会社
実はダイドードリンコ株式会社の自動販売機28万台の約半分がおしゃべり機能付き。
さらに2014年から地域に根ざしたオンリーワンの自動販売機を作っています。
例えば関東学院大学の食堂に設置された自動販売機。
学生が購入すると、
青海は関東学院、われらがまなびや。
校歌が流れる自販機などオンリーワンの自動販売機が全国で200台設置されています。
馬の神を祀り競馬ファンから根強い支持を集めている京都の藤森神社。
京都競馬場にも近いここの自動販売機では
幸運に恵まれますように。
ご利益があると評判になり売り上げは4割アップ。
藤森神社の禰宜、藤森長正さんは、
好評をいただいており、参拝者が自動販売機のおかげで少し多くなった。
飲料売上高の8割を自動販売機で稼ぐダイドードリンコ株式会社にとって「しゃべる自販機」はまさに生命線。
正本肇さんは
自動販売機市場そのものは落ちてきているが、ダイドーには28万台の自動販売機が日本全国にある。もっと他にもいろいろなもの、地域の特色が出てくるはず。私たちも期待をしている。
個性を生かした自動販売機の生き残り作戦。
勝負の行方は?
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