ソフトバンクとヤフーが展開するスマートフォンの決済サービス「PayPay」は支払額の2割を還元するキャンペーンを12月13日で終了すると発表しました。
キャンペーン総額の100億円に達すると予想したお客様が加盟店に詰めかける姿も見られました。
ゲーム機を買ったお客様、
20%還元が終わると聞いて急いでペイペイで買った。
その影響からか決済の集中で機能遅延が発生し、サービスがおよそ1時間半停止するという事態にもなりました。
100億円という大金をバラまくことで知名度を上げ、利用者を増やすという取り組み。
その効果は?
PayPay株式会社
[blogcard url="https://paypay.ne.jp/"]
12月4日から始まったスマホ決済アプリ「PayPay(ペイペイ)」の「100億円あげちゃうキャンペーン」。
先週末の取材ではペイペイで支払いができる家電量販店で長蛇の列が出来ていました。
人気を集めた理由はなんといってもその還元率。
支払額の20%を後日ポイントで還元します。
さらにソフトバンクユーザーなら10回に1回の確率で全額が戻ってくるという大盤振る舞い。
その狙いはスマホ決済サービスでのシェア拡大です。
「LINE Pay」や「楽天ペイ」、ドコモの「d払い」などが先行する中、10月にサービスを始めた後発のペイペイが存在感を高めるために攻勢に出たのです。
株式会社モンテローザ
[blogcard url="http://www.monteroza.co.jp/"]
こちらの居酒屋は全国に1,700店舗ほどを展開するモンテローザのチェーン店のひとつ。
今回のキャンペーンを通じてペイペイの利用者が大幅に伸びました。
モンテローザ、目利きの銀次事業本部の霧島健太さんは、
キャンペーンが始まってから5倍増えた。
キャンペーンの効果は大きいと感じている。
ソフトバンク株式会社
[blogcard url="https://www.softbank.jp/"]
100億円という巨額のバラマキで目指すシェア拡大。
実はすでに実績があります。
2001年、ソフトバンクの孫正義社長(当時)、
世界でも初めてのブロードバンドのインフラの上に完璧なる電話を始める。
2001年、ソフトバンクはインターネットサービス「ヤフーBB」を開始。
NTTが圧倒的なシェアを誇っていたブロードバンド通信市場に乗り出しました。
完全無料です。皆さん、この時期にいかがでしょう。
このときNTTのシェアを奪うために行ったのが街頭でのブロードバンド通信に必要なモデムの配布。、しかもタダ、無料です。
この大盤振る舞いが功を奏してソフトバンクは短期間のうちにシェアを拡大、NTT東日本や西日本を追い抜き日本のブロードバンドの普及をけん引する存在となったのです。
この成功体験を今回はスマホ決済の市場で実践。
ペイペイの知名度は高まり、アプリもダウンロード数が伸びたといいます。
0円で利用できるタクシー
こうしたバラマキ戦略でシェアの獲得を目指す動きはここにも。
車体のラッピング、大きく「どん兵衛」とありますね。
それがこちらのタクシー。車体にどん兵衛の広告のラッピング。
行灯も特別仕様になっています。
車内でもCMを流すなどどん兵衛一色に染まったPR車両ですが、
0円タクシーとありますね。
このタクシーの最大の特徴は0円。
企業が払った広告費などによって無料を実現したのです。
この間も渋谷から羽田まで送ったが、料金が1万何千円で無料なのかと疑われた。
利用方法は「MOV(モブ)」という配車アプリから予約をするだけ。
アプリには近くにいる乗車可能なタクシーが表示されるので0円タクシーが表示されたら配車を申し込むだけですが…
どん兵衛タクシーが表示されました。
選ぼうと思っているうちに消えてしまいました。
現在、50台が都内の5つの区を循環していますが、人気が高すぎてなかなかつかまりません。
どん兵衛タクシーだ。
乗せてほしい。
株式会社ディー・エヌ・エー
[blogcard url="https://dena.com/jp/"]
このサービスを始めたのがモブを開発したDeNA。
その狙いを聞いてみると…
ディー・エヌ・エーの中島宏執行役員は、
すでにいくつかタクシー配車アプリがあって、後発組としてはまずはサービスを知ってもらい、使ってもらわないと良さも分かってもらえない。
モブは12月5日から提供を始めた後発組。
0円というインパクトで関心を集めることで一気に配車アプリの主役に躍り出ようと考えたのです。
すでにダウンロード数はキャンペーン前に比べて10倍に増加。
今後も他社と連携して第2、第3の0円タクシーを提供していく考えです。
間違いなく1番になれると思っている。