高級食パンを売る店に行列ができるなど、全国でパンブームが続いています。こうした中、地方のベーカリーが作るパンをある工夫によって都心のオフィスに届けるという新たなサービスが始まりました。

株式会社ookami
[blogcard url="https://ookami.tokyo/"]
都内にオフィスを構えるこちらのベンチャー企業。

昼時、ある社員が向かったのは冷凍庫。

取り出したのはパンです。

このパンを電子レンジに入れ、30秒ほど待って出来上がったのは…

ふっくらとしたクロワッサンです。

その味は、
うまい。

温かいのが食べられるのはうれしい。

この会社が利用しているのは冷凍パンの宅配サービスです。

パンは1個250円。

月替りで最大8種類のパンが届けられます。
外で買うよりこちらの方がおいしい。

雨が降ったりしたときに楽。

実はこのパン、地方のベーカリーで作られたものです。
ラ・セーヌ ドゥ・レーヴ
訪ねたのは群馬県前橋市の店「ラ・セーヌ ドゥ レーヴ」。

地元の人々で賑わう店内には数十種類のパンが並んでいます。

その中にあのクロワッサンもありました。

他店のクロワッサンとは香りが違う。

フランス産の発酵バターを使い香ばしく焼き上げたこだわりのクロワッサン。
これを都心のオフィスに届けます。
窯から出して風味が落ちる前にすぐに冷凍します。
こうすることで焼きたてに近い味を保てるといいます。

株式会社パンフォーユー
[blogcard url="https://panforyou.jp/office/"]
このサービスを手掛けている会社がパンフォーユー。

2年前に創業したベンチャー企業です。

社長の矢野健太さん、元々冷凍パンメーカーで働いていました。

焼きたてを100点とすると100点の状態で冷凍するので、解凍しても90~95点のおいしさを楽しんでもらえる。


高級パンブームを追い風にパンへの需要が広がる一方で、都心のオフィスの近くにはベーカリーが少ないことに気付いた矢野さん。

思いついたのがオフィスに直接冷凍パンを配達するビジネスでした。
オフィスに冷蔵庫がある企業が多いと思うが、冷凍庫だけは空いているところが多い。

そこをどんどん埋めていきたい。

さらにこだわったのは地方のベーカリーの開拓。すでに15の店舗と契約をしています。

地方のパン店の方がクオリティーが高く、値段が手ごろ。

有限会社松田製パン所
[blogcard url="https://bakery-2992.business.site/"]
サービス拡大に向け、日々新たな店を探し歩いている矢野さん。

この日訪れたのは前橋市内で80年以上続くパン店「松田製パン所」です。

矢野さん、早速あるパンに目をつけました。
この「カマンベール」はどういうパン?

菓子パンの生地にカマンベールチーズを入れて型で焼いている。

珍しいものを届けると喜ばれる。

若い男性のオフィスワーカーにすごく喜ばれる。

手応えを掴んだ矢野さん。
一方、店側にはある悩みが…

子どもの人口が減って卸売りが減っていないか?

減っている。1つの幼稚園を見ても年々減っている。

地元の幼稚園などに卸をしているこの店。

人口が減ることで将来売り上げが落ち込むことを懸念していたのです。

今回、都心への新たな販路を期待してパンフォーユーと契約することになりました。
松田製パン所の松田寿典店長、
今までにないパンの売り方。なかなか面白い。

パン店は地元でしか消費されない傾向があるが、おいしいパンを食べたことない人が都心にかなりいる。

冷凍パンの流通で知ってもらいたい。
