
東芝やシャープなど国内の大手電機メーカーが苦境に陥る中で唯一、総合家電メーカとしての旗を下ろしていないのがパナソニックです。
ただ、ここ数年の業績は踊り場が続いていて次の成長というのがまだ見通せていません。
こうした中、パナソニックが経営幹部として呼び寄せたのが樋口泰行氏です。大学を卒業した後に現在のパナソニックに入社して、その後に様々な会社のトップを務めた、いわば出戻りです。
樋口泰行氏に単独インタビューで大企業病との戦いには「異分子が必要」と語りました。
パナソニック株式会社
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東京・江東区のパナソニックの展示場。
現れたのは樋口泰行専務役員。
中に入ると最初にあったのはパナソニックの歴史ブースです。
1980年入社。この辺でいったん離れて、再入社。25年を経て、まさかの。
4月1日、専務役員として25年ぶりに古巣への復帰を果たした樋口泰行氏。6月には代表取締役に就任する予定です。
パナソニックでは一度辞めた社員が最高幹部となる出戻りは極めて異例です。
「出戻りはありえないと聞いたが。」
と思う。パナソニックに限らず、昔はいったん辞めると、どちらかというと「裏切り者」というイメージがあった。
樋口泰行氏
2003年、45歳という若さで日本ヒューレット・パッカードの社長に抜擢された樋口泰行氏。
2005年、経営再建中のダイエーでも社長として食品部門の改革などの立て直しに尽力しました。
2007年、日本マイクロソフトの社長・会長を歴任しました。
一方のパナソニック、2006年度に過去最高の売上高を記録。2年連続で9兆円を超えましたがその後は低迷。2012年度以降、企業向けビジネスを中心に事業を転換し純利益は回復傾向ですが次の成長の柱が見えていません。
津賀一宏社長も今年の新年のあいさつで、2017年は「選択と集中を進める年」。[生き残るためには変化への対応が必須」と危機感をあらわにしました。
「大企業病になってしまうと感じたことはありました?」
会社が大きくなって歴史が長くなれば、そことの戦いだと思う。外を経験した異分子を入れていかないといけない。
企業向けビジネス
樋口氏に託されたのはパナソニックの主力、4事業の1つを担う企業向けビジネス
です。
例えば無人オーダーシステム。
音声とタッチパネル操作で簡単に注文ができる。
プロジェクターと音声認識の技術を融合したシステムです。
一方、荷物の発送も可能にする次世代宅配ボックス。送りたい荷物を入れると、その場で重さとサイズを計測。宅配業者にクラウド経由で情報が転送され集荷・配達してくれる仕組みです。
物流業界のお客様と一緒に考えて、ベストなものを提供しようと。
新入社員
4月20、大阪・門真市。ここに樋口氏の姿がありました。
向かった先にいたのは企業向けビジネスを行う事業会社の約300人の新入社員。
彼らに初めての訓辞を行った樋口氏、
25年ぶりに再入社した。これからのパナソニックの仕事のために25年修行していたのかなと。その選択が正しいと思えるように一緒に頑張りたい。
新入社員は樋口氏のスピーチを聞いてどう感じたのか?
何かが変わる印象が強くて、一緒に仕事をしていけるのは期待感が強い。
現場を大切にしている人だと思っていたので一緒に働けるのは非常に光栄。
パナソニックは2018年、創業100週年を迎えます。
インタビュー
「歴史ある大企業が変わる事例になり得る可能性は大きい?」
ものすごく刺激になるとは思う。逆にそういう期待感を感じている。これから100年続くパナソニックの変革の第一歩のために頑張りたい。