「ふちこの突撃マーケット」です。今回のテーマは「"食のSDGs"サステナブルな食の未来とは?」です。世界でSDGsの達成に向けた動きが加速している中で食に関するサステナブルな取り組みも広がりをみせています。国ごとに異なる環境や文化の中で料理や商品を通して発信される持続可能な食のトレンドとは?
食のSDGs
サステナブルな料理とは?
東京・丸の内にあるパレスホテル東京。先月22日にフランス料理レストラン「エステール」で開かれたのは200%ノーフード・ウェイストディナーです。
ここには究極に食材の無駄をなくすという意味が込められていて、このディナーの開催を皮切りに全国550ものレストランでフランス料理を堪能するイベントを展開しています。
今回のテーマはサステナビリティ。なぜこのテーマを選んだのかイベントの発起人でもあるフランス料理界の巨匠と呼ばれる世界的なシェフ、アラン・デュカス氏に聞きました。
アラン・デュカス氏

自分自身が料理を始めた時から、この地球の自然の食材を大切にしながら料理をすることが必然的なことであり、当然のこととしてサステナビリティというテーマを選んだ。
環境も守るが、まずは自分の健康を守る。その点がすごく大事だと思っている。
この二つは切っても切れないものであり、このための賢明な消費が重要なのです。
環境や健康に配慮したフランス料理をコースでいただいてきました。
片渕茜キャスター

ビーツの色が鮮やかできれいです。ビーツの上に鰯のスモークが乗っています。
周りのソースもビーツとイワシのだしを使っていて、ビーツの皮までしっかりと使われている。
食材のいろいろなところを余すことなく使っている。
料理を手がけたのはアラン・デュカス氏のまな弟子であるマルタン・ピタルク・パロマーシェフ。彩り豊かな料理にはフードロスをなくしたいという大切なメッセージが詰まっています。
エステール シェフ
マルタン・ピタルク・パロマー氏

食材をソースに使うことによってよりハーモニーが生まれるというか、メインの食材とソースの親和性がすごく感じられるので大事にしているコンセプトだ。
今回、100%使い切るということが大事で魚は骨まで、野菜も皮まですべて使い、何も残らない状態まで料理をして100%使い切った。
食材選びのポイントは地産地消です。エステールで提供する料理には多くの日本の食材が使われています。
エステール シェフ
マルタン・ピタルク・パロマー氏

食材選びで一番こだわっているのはやはり季節だ。
例えば野菜であれ、魚であれ、肉であれ、生産者と対話することで、どの食材がどの季節に一番よく、旬なものなのかがわかるので、そのハーモニーを大切にしている。
新たな食の選択肢とは?
ところ変わって東京・日本橋。大手食品メーカーではサステナブルな食習慣に注目しています。
片渕茜キャスター
今回、新しく発表された商品はどういうものか?

カゴメ
北川和正さん

こちらSOVEシリアルといって2種類の大豆と4種類の野菜キューブを使ったシリアル。
カゴメが新たに立ち上げたブランド「SOVE(ソブ)」で不二製油とタッグを組み、第1弾となるシリアルを開発。シリアルといえば牛乳のイメージが強いですが今回は…
片渕茜キャスター

なんとみそ汁をかける。意外だ。
シリアルにみそ汁は合うのか?ほかほか湯気がでている。
片渕茜キャスター

合いますね。
シリアル自体は甘くなく、そこに食感がプラスされて意外と合っていました。
カゴメが注目したのはプラントベースフードと呼ばれる大豆や野菜など植物性の食材を加工した食品。すでにシリアルのほか、カレーやオムライスなど豊富なラインナップで展開しています。
オムライスの卵はなんとニンジンと白いんげん豆が使われています。チキンライスには大豆ミートを使用し、動物性原材料が一切使われていません。
新たな"食の選択肢"として注目を集めるプラントベースフード。
カゴメが商品開発に乗り出す狙いとは?
カゴメ
北川和正さん

健康志向の高まりからプラントベースフードに非常に注目が集まっている。
プラントベースフード市場は成長できる領域だと考えていて、ここに注目して商品やその商品を使った提案に力を入れている。
商品の生産工程においても環境に配慮した商品を作る。
そういう商品を消費者に食べてもらうことがサステナブルな食生活につながっていく。