不特定多数の人からネット上で資金を集めるクラウドファンディング。
新しい商品やサービスを開発するために資金を募るのパターンが多いですが、実はいま増えているのが投資として資金を集めるものです。
1万円から不動産や海外に投資ができるというクラウドファンディングの最新の動向を取材しました。
OwnersBook(オーナーズブック)
[blogcard url="https://www.ownersbook.jp/"]
5月30日、都内で開かれた投資のセミナー。
不動産を扱う投資型のクラウドファンディング「オーナーズブック」について説明されました。
一口1万円から投資していただいています。主婦、学生、退職した方などが1万円とか2万円とか投資する。
運営会社は不特定多数の投資家からクラウドファンディングで集めたお金を不動産のオーナーに貸付します。
投資家にはオーナーから得た利息を配当。
元本は1~2年の運営期間を経て一括で返済する仕組みです。
主に都内のビルやマンションを扱うオーナーズブック。
これまで不動産投資を個人で行うには多額の資金が必要でしたが、一口1万円から投資が可能です。
こちらは先月投資を募集した墨田区内の3億7,010万円のマンション用地。
募集開始直後…
1億2,000万円を超えました。スタートしてからわずか7分です。
わずか半日で目標の金額に到達。
1,275人が投資しました。
ところがホームページの募集要項を見ると「写真はイメージです」の文字。
投資型のクラウドファンディングでは貸金業法の関係から投資先の詳細の情報を明らかにできないという規制があります。
物件の詳細は不明でも、こちらの男性は45万円を投資しました。
築年数や賃料はだいたい分かる。詳細情報は気になるがオーナーズブックを信頼。
オーナーズブックの会員数は現在1万8,000人。
20代から40代が8割以上を占め、いまでは平均わずか4分で目標金額に到達するほど人気となっています。
オーナーズブックを運営するロードスターキャピタルの岩野達志社長は、
不動産投資は富裕層向けという印象があるがターゲットは30~40代のサラリーマン。クラウドファンディングを束ねることにより個人も参入できるフェアなマーケットになる。
こうしたクラウドファンディングの市場規模は過去5年間で急激に拡大。
このうち9割を占めるのが投資型のクラウドファンディングです。
クラウドクレジット株式会社
[blogcard url="https://crowdcredit.jp/"]
その投資先は思わぬ場所にも広がっています。
こちらは東京・茅場町にあるクラウドクレジット。
クラウドクレジットの並木泰樹取締役、
例えばペルーのマイクロファイナンス支援ファンドは市場でバナナを売る人に400~500ドルのお金を貸し出してビジネスを始められるようにしている。
クラウドクレジットの投資先は中南米などにある経済成長率の高い国。
個人投資家からクラウドファンディングで得た資金で現地の貸付業者とファンドをつくり、商店などに小口の融資を行っています。
こちらは南米のペルー。
庶民の台所である市場の店の多くは個人経営です。
クラウドクレジットの担当者が訪問して貸付先を審査。
途上国では金融機関の資金力不足で融資をしてもらえない農家や商店が数多くあるからです。
借り手が利子を付けて返済をすれば投資家に配当を含めた元本が戻ります。
出資は一口1万円から。
貧しい地域に出資するという社会貢献の意味もあり、これまでに100億円を超える出資がありました。
「貯蓄から投資へ」という流れがあるが、預けてもらったお金で途上国に貢献し、お互いがウィンウィンになるという流れはこの先も止まらないと思う。