[WBS] 貿易戦争が日本の食卓にも影響!?豆腐は値下げ?豚肉は値上げ?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

アメリカと中国の貿易戦争。

トランプ大統領は7月26日、アメリカの雇用回復は自らの通商政策の成果だと強調し、貿易戦争を正当化しました。

これに対して中国の習近平国家主席は保護主義に反対しなければならないとトランプ大統領を牽制し睨み合いが続くています。

この米中の貿易戦争の影響が日本の食卓を襲おうとしています。

一体どういうことでしょうか?

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グラニットシティ

アメリカ中西部イリノイ州にある鉄鋼の街「グラニットシティ」。

トランプ大統領の通商政策によって大きな恩恵を受けていることで全米の注目を集めています。

7月26日、トランプ氏自身がこの街を訪れました。

内田広大記者、

トランプ大統領です。トランプ大統領が打ち出した鉄鋼関税のおかげで雇用を取り戻したという労働者を前にトランプ大統領、笑顔で姿を現しました。

労働者が戻り、アメリカの鉄鋼業は再びこの国の屋台骨となる。

トランプ大統領は2018年3月、鉄鋼とアルミニウムの追加関税を発動。

国内製品の需要が高まりグラニットシティでは鉄鋼大手のUSスチールが操業を再開。

一時解雇されていた2,000人のうち800人を再雇用しました。

演説でトランプ大統領は鉄鋼労働者の雇用回復を自らの通商政策の成果として強調。

各国との貿易戦争を正当化しました。

アメリカは各国に反撃し戦いに勝利している。

トランプ大統領としては支持層に分かりやすい成果を強調することで11月の中間選挙に向けて指示を固める狙いがありまそうです。

集会参加者は、

仕事に戻れて感謝している。次の大統領選でもトランプに投票する。

この町の全員が仕事に戻れてうれしく思っている。

大豆農家

一方、同じイリノイ州でも貿易戦争で打撃を受けている人たちがいます。

大豆の生産量で全米1位を誇るこの地で農業を営むジョン・キーフナーさん。

このさやに大豆が入っている。

夫婦で耕す畑の広さはおよそ2.4平方キロメートル。東京ドーム52個分と広大ですがアメリカでは小規模な農家です。

生産した大豆は中国などに輸出しています。

しかし、

天気を予想したり、雑草や虫を駆除したり大豆のマーケティングの改善もできる。

しかし関税については何もできない。

アメリカが鉄鋼などへの追加関税を表明した2018年3月以降、中国が報復として大豆の輸入を減らすとの見方が広がり大豆の先物価格はおよそ20%下落。

これによりキーフナーさんの2018年の収入は少なくとも10%減る見込みです。

キーフナーさんは今年、検討していた車の買い替えを見送ることにしました。

この車は22年前のもので乗っていると妻が恥ずかしがる。

しかし4万ドルの新車を購入できるほど今年は稼いでいない。

トウモロコシなどほかの作物の栽培にシフトすることも検討していますが、農家全体がそうした動きをとれば供給過剰でトウモロコシの価格が下落し採算が取れなくなる恐れがあるだけに踏み切れずにいます。

農家が苦しまなくてはいけないのは不幸。農家を辞める方が賢いかもしれない。

こうした農家の不満を緩和しようとトランプ政権は今週、120億ドル(約1.3兆円)規模の緊急支援策を発表しました。

しかしキーフナーさんは批判的です。

120億ドルの支援策は他国との貿易が間違いと認めるようなものだ。

加熱する米中の貿易戦争。

大豆価格下落の影響はアメリカ国内だけにとどまらない恐れも・・・

株式会社いづみや

東京・中野区で老舗の豆腐店を営む青山隆さん。

これがアメリカの大豆。

品質がいいということで業界全体で使われている。

実は国内で豆腐の原料に使われる大豆のおよそ4割はアメリカ産です。

この店でも国産だけではなくアメリカ産大豆も使用しています。

今回のアメリカ産大豆の値下がりについて聞くと・・・

われわれの所に入ってくる大豆はシカゴ相場が下がってすぐ下がるわけではない。

価格に反映されるのは何ヶ月も先。来年の話になってくる。

小売店から「原料下がったから製品価格を下げろ」という圧力がかかるのが一番心配。

豆腐は梱包代や運送代のコストも掛かるため原材料の価格が下がったとしてもすぐに値下げにはつながらないといいます。

それでも小売店などからは大豆安を理由に安く買い叩かれてします可能性があるといいます。

三井物産株式会社

さらにアメリカの大豆安が日本のほかの食材に影響するとの指摘も・・・

三井物産食糧事業部、神谷淳飼料原料室長は、

畜産物・卵の価格の上昇に結びつきかねない。

アメリカ産大豆の価格下落は豚肉や鶏肉、そして卵の価格の上昇につながるというのです。

その理由が、

大豆ミール。

飼料の重要な原料。

大豆ミールは大豆から油を搾った残りカスを乾燥させて砕いたものです。

豚や鶏の餌に使われています。

アメリカで生産された大豆は中国に輸出されます。

そこで油などに加工された時にできる大豆ミールが日本に輸入されているのです。

米中の貿易戦争で中国に渡る大豆の量が減ると日本が輸入できる大豆ミールの量も少なくなります。

そうなると大豆ミールの価格が上昇。

結果、餌代が上がり、肉や卵の価格も上がる可能性があるのです。

「大豆ミールの価格が上がった場合、どのくらいで肉などに反映されるか?」

過去の例からいくと最速で3ヶ月後。

2ヶ月半から3ヶ月で肉などの価格が上がり始める可能性がある。

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