オリックスグループは1月31日、次世代型のロボットを揃えたショールームをオープンしました。
さまざまな種類のロボットを全てレンタルできます。製造現場を中心に人手不足からロボットによる自動化が注目される中、企業のロボット活用は一段と進むのでしょうか?
オリックス・レンテック株式会社
[blogcard url="http://www.orixrentec.jp/"]
「Tokyo Robot Lab.」、こちらは国内でも珍しいロボットのショールームです。
ショールームにはロボットメーカー9社、11種のロボットが展示されています。これらのロボット、全てがレンタルが可能です。
例えば株式会社エーラボのアンドロイド「未来まどか」は3日間のレンタル料金は80~150万円です。
工場などで人と一緒に作業をするためのロボットも数多く並びます。
ファナック株式会社が開発したロボット「CR-35iA」。これを購入しようとした場合、約800万円がかかります。しかしレンタルの場合、月額35万円で済むのです。
ロボットで人手不足対策を図りたい中小企業でも導入しやすい料金です。
ファナック株式会社の坂下久二郎さんは、
使ってみたいけど最初から購入して、もし失敗してダメだったらという不安がある。
ショールームで実際にロボットの大きさや動作などに触れてもらいレンタルでの導入につなげたい狙いがあります。
このショールームを運営しているのがオリックスグループのオリックス・レンテック株式会社です。
オリックス・レンテック株式会社の戸川英明さんは、
昨年4月に次世代型ロボットのレンタルをスタートして引き合いが多かった。そのほとんどがロボットを使ったことがないお客様だった。
ロボットを導入したことのない企業により円滑にレンタルサービスを利用してもらうために「Tokyo Robot Lab.」をオープンしました。
エンジニアが30分から1時間説明することで簡単な動作は使えるようになる。いろいろなロボットを比較検討できるのが特徴。
2016年のサービス開始当初からレンタルを行っているのがスイスのロボットメーカー、ABB株式会社が開発した「YuMi」です。こちらも購入すれば約700万円かかりますが、6ヶ月のお試しレンタルでしたら月額23万9,000円で導入が可能です。
2016年にこのロボットを導入した企業の9割が契約の延長、またはロボットの買い取りにつながったといいます。
ABB株式会社の中島秀一郎さんは、
ロボットは触ってみないと分からないところがある。触ってもらう機会をレンタルという枠組みでやってもらうのはとても大きい。
1,200個の餃子を箱詰め!
株式会社リンガーハット
[blogcard url="http://www.ringerhut.jp/"]
大手外食チェーンの株式会社リンガーハット。
店内にはショールームに展示されていた「YuMi」の姿がありました。餃子を成型する機械の横で出来上がった餃子をトレイに詰めていきます。
株式会社リンガーハットの新業態開発部、山﨑繁樹執行役員は、
プログラムしたとおりにピッキングして配置する。食品で使うケースはまれだと思う。
株式会社リンガーハットでは2016年4月から「YuMi」を一部の店舗で導入しています。本来は電子部品の組み立てなど緻密な作業を行うロボットですが、ここでは箱詰め作業専用ロボットとして1時間に1,200個の餃子をピッキングしています。
餃子の耳が非常に薄い。デリケートな作業をしてくれる。
掴んだ時に崩れないようにアームの先には餃子のカタチに合わせた専用のパーツを装着させています。
株式会社リンガーハットは月額約26万円、2年契約で「YuMi」をレンタルしています。
従業員の省力化だけでなく店頭ディスプレイによる集客効果も狙っています。
今後、購入にはつながるのでしょうか?
購入については店舗だけでなく工場の生産現場につながる可能性がある。店舗だと投資の問題があるので費用対効果を検証して検討課題にしたい。