物価の上昇が止まりません。
そうした中、マンションの価格がさらに上昇しています。5月の首都圏の新築マンション価格ですが平均で6,088万円ということで1年前と比べると180万円値上がりしました。
駅に近い大型物件が価格を押し上げた形です。
住宅用地や資材価格の上昇が続く中、住宅メーカーはどのような工夫をしているのでしょうか。
物価高で住宅業界は・・・
集約戦略でコストダウン
東京・神楽坂。
地下鉄の駅の目の前にあったのは…
オープンハウス・ディベロップメント
川上智宏取締役

こちらはいま建築中のマンション。
オープンハウスグループが手掛ける新築マンションです。
およそ55平方メートルで8,880万円から。強気の価格設定ですが人気が高いといいます。
一体、どんな人が買っているのか…
オープンハウス・ディベロップメント
川上智宏取締役

職住接近の「パワーカップル」と言われる、お互い都心に勤務している収入のある程度高い方々が主流になっている。
高止まりが続くマンション価格。背景にあるのは住宅用地や建築資材の価格高騰です。
そこで始めたのが…
オープンハウス・ディベロップメント
川上智宏取締役

23区内・都心エリア、かなり人気のエリアを中心にいくつも物件を出すドミナント戦略を出している。
都心の一等地でも土地の広さや形状などから他社が事業化しづらかった用地を取得。そこを新築マンションとして事業化しているのです。
また複数のマンションのモデルルームを集約。維持・管理に必要なコストを圧縮しました。
今月からはマンションのオンライン販売も開始。物件情報の閲覧から申し込みまでをネットで完結できるようにして人件費の削減につなげます。
3LDK 999万円の平屋
一方、群馬県前橋市。
いま売出中なのがなんと平屋の住宅です。
ケイアイスター不動産
細谷竜一さん

平屋という間取りは昔からある。日本人のDNAに刷り込まれたものだと思うが、それをモダンなものに、スタイリッシュに作り直した。
中はどうなっているのでしょうか。
キッチン、ダイニング、リビングがワンフロアにある開放的な造り。階段はもちろん廊下もないため多くの部屋を作ることが出来るのが特徴です。
軒下も広めにとられていて様々な用途で使うことが可能。
およそ90平方メートル、3LDKの平屋で建物の価格は999万円と割安。
なぜ安くできるのでしょうか。
ケイアイスター不動産
細谷竜一さん

全ての間取りが6畳単位の組み合わせで成り立っている。
6畳のユニットを組み合わせる独自の設計を取り入れているため工法は至ってシンプル。
また建材を大量に一括で仕入れることでコストダウンを実現しています。
当初はシニア層がメインターゲットでしたが今若い層にも人気が広がっているそうです。
半年前に購入した小髙さん一家は…
半年前に平屋を購入した
小髙美奈江さん

平屋自体が気に入ってしまって、家事も楽だし、みんなと顔を合わせられる。
掃除も楽。
半年前に平屋を購入した
小髙裕治さん
リビングが中心でどこの部屋に行くのも誰かと顔を合わせられる。
完全に一目ぼれ。
階段がないのはかなり安心。

半年前に平屋を購入した
小髙美奈江さん

危ないこととかも全部目が届く。すぐに行ける。
価格も購入の決め手となったといいます。
半年前に平屋を購入した
小髙裕治さん

購入の決め手として抜群に安い。この大きさでこの値段で建ってしまうというのはあった。
この平屋の販売戸数は2年前の発売以来右肩上がり。
今後、全国展開を目指しています。
ケイアイスター不動産
細谷竜一さん

駅近にこだわらないというかなり大きな価値観の転換がコロナを機に始まった。
今はテレワークで郊外への移住も考えやすくなっているので、選択肢にわれわれの平屋が上がってくる。