
東京都では7月15日、新型コロナの新規感染者が2日連続で1,000人を超えました。

一方、コロナ禍での開催となる東京オリンピックは開会式まであと8日です。
その大会の様子を伝えるため世界のメディア関係者の集まる拠点が東京・有明の東京ビッグサイトにあります。感染対策などの取り組みを取材しました。

公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
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7月15日、東京都で判明した新型コロナの新規感染者は1,308人。その推移をカレンダーで見てみると前の週の同じ曜日を超えた日が26日連続となります。

感染者の打ち明けで最も多いのが20代で450人、次いで30代が256人と全体の半分以上を占めています。

また重傷者は57人で、7月14日から3人増えました。

こうした中、午後に開かれた東京都のモニタリング会議では今後について専門家から警鐘の声が上がりました。

国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師。
人流の増加や変異株の影響により増加比がさらに上昇し感染拡大が加速すると早期に第3波を超えると予測しました。

4週間後の8月11日には第3波のピーク時を大きく来れる。

仮に東京都の感染者がいまのペースで増え続けた場合、4週間後の8月11日には感染者は7日間の移動平均で2,400人を超えると試算。これは年末年始の第3波のピークを上回ります。

背景には感染力の強いデルタ株の陽性率が全体の21.5%に増えていることなどがあり、専門家は今後、夏休みや東京オリンピックに向け行動の注意が必要と指摘します。


会議後、小池知事は…・
若年。中年層にも重症化のリスクがあり、特に職場の同僚や友人との会食自粛をよろしくお願いします。

その小池知事のもとを訪れたのが開幕目前のオリンピックを取り仕切るIOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長です。


プレイブック(大会ルール)も守って安心安全な大会にしたい。

ご協力をよろしくお願いします。

私自身もワクチンを摂取して毎日検査も受けている。

日本国民に対するリスクはゼロと言える。私たちは皆、同じ船に乗っている。

大会の感染対策に自信を見せ"リスクゼロ"と言い切りました。

しかし…
加納康祥記者。
こちらにファンパークと書いてあります。オリンピックのスポンサーのブースなどが設けられる予定でしたが、こちらも取りやめが決まりました。

住民も行くことができるオフィシャルショップなどが出店する予定の大会パビリオン「トーキョーウォーターフロントシティ」。都内の感染拡大を受け、7月15日に中止が決まりました。

異例尽くしの環境で開催されるオリンピック。

それを世界に配信するメディアもまた異例の環境で仕事にあたります。
東京・有明にある東京ビッグサイト。

ここはオリンピックの取材拠点、メディアセンターとなっていて各国のメディア関係者が毎日2,500人ほど訪れる予定です。
妹尾理紗記者。
放送センター内、各国のブースが設置されていて、中に入ると放送設備が設置されていたり、奥にはスタジオも設置されています。
前回の大会では世界でおよそ36億人がテレビなどで大会を視聴したということです。
こちらは主に新聞社の方が使っているプレスルームです。
記者が座る席には全て飛沫防止のためのアクリル板が設置されています。
建物内には少しほかとは異なる雰囲気の部屋も。
無数のカラーコーン、そして細かく仕切られた空間、ここはPCR検査場です。
検査キットは会場のいたるところで配られています。
「日本に入国するの大変だった?」
来日して着いたときに空港でテスト(=PCR検査)して、次の3日間ずっとテスト、テスト、テスト。
大変だが大切。コロナ対策のためには安心安全は大切。
来日した海外メディアは原則入国後3日間はホテルなどでの隔離が必要です。

その後も入国から14日目までは競技会場やメディアセンターなどのみ専用の車両での移動が許されます。

街での外食などは禁止です。一般との接触をなくすバブル方式での運営です。

もちろん厳しいと思う。
日本や東京が好きだし、すしが大好きだ。可能なら2週間毎日すしを食べに行きたい。
行動が大きく制限されるため会場内などでは生活に必要なクリーニング店なども設置。
気晴らしのためなのかメディアセンターの土産店には外国人記者たちが行列を作っていました。
私たちには従わなくてはいけない厳しい規則がある。
しかし東京が緊急事態宣言下ということを理解している。
ただ、大会が始まる前からこうしたルールを破っている関係者もいると見られ、懸念につながっています。
7月15日の国会では…

立憲民主党の塩村文夏議員、
バブルの穴どころか、バブルすらないのではないかと言われている。

バブルをしっかりと防いでいく。穴を防ぐということから何をやるのか。

プレイブックの見直しなど考えていることがあれば教えてほしい。

丸川五輪担当大臣。
ルールが守られていないといった報道があることを確認している。

早急に対象者を特定・把握し、アクレディテーション(大会許可証)はく奪など厳格な処分を行うことを要請する。
