グラフをご覧ください。
出てきた青い方、これが東京都の千代田区など都心部です。そして赤い方がそれ以外の18区です。
この都心5区のオフィスの空室面積を見てみると1月は5万2,000坪でした。それが10月は13万坪ということで2倍以上に増えています。
新型コロナの影響でテレワークなど働き方が変わってオフィスの縮小が進んでいるということがわかります。
それに伴って不要になったあるモノが逆に活況を呈していました。
株式会社オフィスバスターズ
[blogcard url="https://www.officebusters.com/"]
ある週末の昼下がり。
都内のオフィスで引っ越しが始まりました。
この会社「日本機材 西東京オフィス」は体制を8人から3人に変更するのに伴いオフィスも縮小しました。
日本機材の三沢清隆課長、
会議の方もWEBでやるのでオフィスもスリムにという流れがあった。
この引っ越しを請け負ったのは中古オフィス家具の買い取りを行うオフィスバスターズです。
この日は移転先で不要となる机や椅子など4トントラック1台分の家具を選別しました。
「『廃棄』となっているので廃棄?」
オフィスバスターズの高根澤昇平さん、
そうですね。
基本買い取れるものは全部持っていく。
今回はあまり欲しくない椅子だった。
新型コロナの影響でテレワークを導入する企業が増え、オフィスのスリム化が進んでいます。
こうした中、オフィスバスターズの場合、去年と比べて3割以上買い取りが増えています。
千葉県柏市にある物流拠点「東日本リユースロジスティクスセンター」。
早速、中を覗いてみると…こちらの倉庫は広さ3,500坪。サッカーグラウンド1.5倍以上の広さに2万点以上のオフィス家具が並びます。
毎日、4トントラックで8台分、500点前後の中古オフィス家具が到着し、同じだけここから出ていきます。
オフィスバスターズの河合啓太さん、
億は全部机になります。ここから壁までは机のエリア。
いま大企業などではテレワークやフリーアドレスの拡大でオフィス家具がだぶついています。
一方、活況となっているサテライトオフィスや4~5人程度の小さな拠点では需要が増加しています。
そして、
椅子を入れ替えるお客様がかなりいる。
2万点の在庫のうち8,000点ぐらいが椅子。
最も多くの在庫を抱えるのが高機能なオフィスチェアです。
オカムラやコクヨ、イトーキなど国産ブランドの椅子が所狭しと並べられています。
生地がメッシュのイスでかなり人気がある。
こうした中古オフィス家具を売る現場を訪ねると新型コロナの影響で大きな変化が起きていました。
オカムラの「コンテッサ」ですがワントーンなんですよ。ブラックブラック。
去年まで購入したお客様の9割以上が法人でしたが、在宅勤務が増えた今年、個人のお客様が6割と逆転しています。
テレワークもいつまで続くか分からない。中古でいいのがあれば購入したい。
新品だと18~20数万円だと思う。
手が出ない。だからリユースで探している。
自宅で長時間パソコンに向かうことが多くなり腰にかかる負担の少ないオフィスチェアを求める個人客が6月頃から増えているそうです。
オフィスバスターズでは5月から6月の売上が去年と比べて15%落ちましたが、7月からは上昇に転じているといいます。
オフィスバスターズの熊谷正慶社長、
いままでの発想のマーケティングでは全然通用しない。
個人が在宅でオフィスチェアを使うとは分からなかった。
コロナといういままでなかった風が吹いてきた。
使われなくなった商品を次の使い手につなぐリユース業。
しかし中には売れ残るケースも。
オフィスバスターズではそうした商品をフィリピンで販売しています。
リユースがCO2(二酸化炭素)を削減できたり、日本のいいものをより長く使う。
そういう考え方をしっかり掲げてやる。