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[WBS][街ノベーション]新宿駅西口再開発を先読み![株式会社小田急百貨店]

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10月4日、大勢のお客さんが訪れていたのはリニューアルオープンした新宿の小田急百貨店です。実は小田急百貨店は10月2日の日曜日に55年続く本館の営業を終了したため、隣のビルで営業を再開しました。その移転の背景にあるのが新宿駅西口周辺の再開発です。

街をつくる、生まれ変わらせる、新たな取り組みを追うシリーズ「街ノベーション」。今回は新宿駅西口再開発の一大プロジェクトを先読みします。

小田急新宿店が改装オープン

10月4日に新たにオープンした小田急百貨店新宿店。閉店した本館の売り場を新宿西口ハルクに統合しました。

1階に並ぶのは高級ブランドショップです。

中垣正太郎キャスター

スイスの高級時計ブランド「フランクミュラー」に来ています。こちらのフランクミュラー、高級時計だけでなく、フランクミュラーオリジナルの鏡や棚といった家具も購入することができます。

さらに地下には…

中垣正太郎キャスター

こちらは百貨店らしい化粧品コーナーになっていますが、すぐ隣には洋菓子店があります。
百貨店としてはめずらしい構成になっています。

実は売り場面積はこれまでの2割に減少。本館にあったアパレルブランドなどを大幅に縮小し、高級ブランド、化粧品、食品に絞りました。

売り場面積を減らしてまでリニューアルした背景にあるのが本館の跡地に計画する一大プロジェクト。

小田急電鉄と東京メトロは共同で高さ260m、都庁を超える超高層ビルを開発します。

竣工は2029年度を予定。48階建ての複合ビルにはオフィスと商業施設が入るといいます。

小田急電鉄
まちづくり事業本部
杉山雄介さん

この計画は新宿駅西口地区再開発計画のなかで駅直上の最初の大型物件になる。
新宿エリアの将来を担う非常に重要な施設になると考えている。

新宿駅西口の開発が始まったのは高度経済成長期の真っ只中。オリンピックが開催された1964年には京王百貨店がオープンし、2年後には近未来的なロータリーが特徴の西口広場が作られました。

そして、その翌年に四角いパネルを並べたモダンな外観が人気を集めた小田急百貨店本館がオープンするなど当時の都市開発の先駆けとなる画期的なまちづくりでした。

時代遅れの街!?が魅力アップ

しかし、今の西口エリアについて都市開発の専門家は…

都市政策が専門
明治大学名誉教授
市川宏雄氏

最も東京の中で早く開発が始まったが、60年たったら一番遅れてしまった。

西口周辺は60年代に整備されてから、その後ほとんど再開発が行われず建物もほぼ当時のまま。その一方で渋谷や丸の内は再開発が進んでいて、新宿駅西口エリアの魅力が地盤沈下し始めているとの声も。

街を訪れた人からは…

20代

正直ベビーカーだと不便なところ。
エレベーターとか地上に出るまでがちょっと大変。

80代

回遊するのに少し不便。西口側と東口側とぐるっと回るのにけっこう時間がかかる。

こうした課題を解決しようと進められているのが官民が一体となった再開発計画です。

小田急百貨店のほか、京王電鉄とJR東日本は京王百貨店などがあるエリアに高級ホテルと商業施設が入る複合施設を2040年代までに建設します。

そして西口の大きな課題となっているのが…

都市政策が専門
明治大学名誉教授
市川宏雄氏

歩車分離にこだわった設計だったので、地上のこの空間に人が入れない。
車とバスターミナルだけになってしまって、結果的に人が入れない課題を抱えてしまった。

整備した60年代はモータリゼーションの時代。ロータリーなど車中心の社会を想定し、つくられたため人が移動しづらい街になってしまったといいます。

こうした課題に対し、東京都は区画整備としてこの西口の駅前を人が集まれる広場に生まれ変わらせる計画です。

さらには行き来しづらかった東口への移動についても駅の上をまたぐデッキを作り、より人が回遊しやすい街にする計画です。

都市政策が専門
明治大学名誉教授
市川宏雄氏

東京はいろいろな所に拠点があって新宿だけじゃない。
丸の内、大手町も、日本橋も、六本木もあるし、最近は渋谷もある。
東京の中の拠点としてどういう特徴を持てるか、そこで今後の推移が決まってくる。
新宿にとっては戦いが始まっている。

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